【根室】サクラ前線が最東端の根室市に到着した。市と市観光協会は６日、根室測候所廃止から観測を引き継いでいる千島桜の標準木前で開花を宣言し、昨年より３日遅く、平年値と比べ１０日早い発表となった。

　１９６０年の観測開始以来、２０１５年と同じ歴代２番目に早い開花。「日本一遅い」の称号は、独自観測を始めた１１年以降１２回目で、２１年から４年連続となった。

　この日は同協会の寺田裕一事務局長が、標準木前で「日本全国を北上してきたサクラ前線が本日終着駅に到着しました」と開花宣言を行った。

　立ち会った元気象庁職員のボランティア船山岩雄さん（７８）によると、５００度が開花の目安とされる３月からのプラスの最高気温の積算温度は、６日までに約４７０度になっていたという。満開までは４日ほどかかるとみられている。

　同協会職員の稲田美樹さんは「１日の観測開始から気温がずっと低くなかなか咲かなかったが、開花してよかった」と話していた。 

標準木で桜の開花が確認された