能代初見参のブルーインパルスは6機編隊 7月6日展示飛行 前日に訓練も
能代港を現地確認したパイロットの松永1等空尉(右)
能代市の能代港湾区域で7月6日に展示飛行する航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の事前調整会議が13日、県能代港湾事務所で開かれ、松島基地(宮城県松島市)の第4航空団第11飛行隊に所属する6機が編隊を組んで同港大森地区を中心に30分ほど飛行するほか、前日の7月5日にも現地で訓練飛行することを確認した。当日操縦するパイロットもこの日現地に足を運び、地上から見晴らしなどを確認し「飛行には問題ない」とした。
ブルーインパルスは、のしろみなと祭り30周年、能代港開港50周年の節目を記念し同市で初めて飛行する。調整会議には、ブルーインパルスを招致する市、能代商工会議所青年部でつくるのしろみなと祭り実行委員会、県、自衛隊など約20人が出席。2番機パイロットの松永大誠1等空尉(31)=熊本市出身、防衛大59期生=が飛行の高度や管制などについて説明した。
同港湾区域にある洋上風車(高さ150㍍)や東北電力能代火力発電所の煙突(高さ180㍍)といった障害物の有無を確認。航空法に基づき、障害物を避けて雲の下を飛行する計画で、能代港と松島基地、航路の中間地点に当たる岩手県の3カ所の天候を見て飛行するか判断するとした。
同港には松島基地から約30分で到着するが、防衛省航空幕僚監部(東京)広報室広報班長の遠渡(えんと)祐樹2等空佐は「秋田は松島基地から遠く、難易度が高い。雲が低いなど天気によって中止になることがある。フライトは離陸の1時間前に決断する」と説明。飛行時間は天候によって変更する可能性があるため、チラシなどでは事前に知らせないとした。
飛行の様子が最も良く見える「展示点」は、同港大森地区の4万㌧、1万5千㌧両岸壁に挟まれた船だまりのステージ周辺に設定する。ステージ上空で、編隊を組んだ6機の機体が白煙を出しながら旋回するなど見応えのある飛行課目(演目)を披露する。
イベント会場では地上統制官(パイロット)が機体を誘導するなど操縦士に指示を出すほか、パイロットのサイン会や記念撮影といった「ファンサービス」も企画する。課目に合わせて曲を流す演出があり、スピーカーの設置など音響関係を確認した。
ブルーインパルスの展示飛行は毎年25~30カ所で実施しており、全国から大勢のファンが押し寄せるという。前日の7月5日には現地で予行練習を行う計画で、松永1尉は「事前訓練はルートを修正するなど重要なもの。全国から事前訓練を目当てに来る人も多い」と述べた。
パイロットの顔写真やサイン、展示飛行の課目などが書かれたパンフレットを1400部配る予定で、遠渡2佐は「年に2回更新するパンフレットを欲しがるファンも多い。ネットなどで出回るぐらい人気がある」と話した。
会議後に同港現地を確認した松永1尉は「見晴らしも良く、飛行には問題のない環境だ。能代の方々にも6機がそろって編隊する飛行をぜひ見てほしい」と来場を呼び掛けた。
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