盲導犬との幸せな毎日【釧路町】
とよみ治療院(豊美2)院長で全盲のあん摩マッサージ指圧師松本貴裕さん(47)が、10月から盲導犬との生活をはじめている。町内での盲導犬と視覚障害者の共同生活は初めてで、松本さんは「幸せな毎日を過ごしている」と笑顔を見せている。
松本さんは釧路町出身で、6歳の時に自転車を運転していた際に車と接触し、網膜剥離のけがを負い弱視となった。その後も視力が低下し、18歳の時に全盲になったという。そうした中でも札幌の盲学校に通い、マッサージ師の資格を取得。札幌や函館などで修業を重ねた後に里帰りし、2018年に同院を開業した。
松本さんは4年前から、北海道盲導犬協会(札幌)に盲導犬の派遣を依頼していたが、犬の手配ができないことなどから実現に至らなかった。昨年4月には同居していた母が他界し、さらに生活に不安を感じるようになったという。
そうした中、同協会から盲導犬が派遣できるとの連絡が入り、9月に札幌で体長約1㍍、体重25㌔ほどのラブラドルレトリバー(雄、2歳)と2週間余り生活を共にした。その後は釧路で約2週間、同協会の盲導犬歩行指導員の支援を受けながら、訓練を受けた。修了評価を受け、盲導犬が10月9日から松本さんに無償で預けられることとなった。
松本さんは「自分の好きな時間に買い物に行ける。普通の人なら当たり前かもしれないが、私にとっては大変うれしいこと。協会の人やこの子に感謝したい」と話している。 現在同協会が釧根管内に預けている盲導犬は、厚岸町の1匹と釧路町の1匹のみで、釧路市では1998年以降、盲導犬と暮らす視覚障害者はいない。
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