復興50周年 高島城の歴史が記念誌に

復興天守を背に高島城復興50周年記念誌を手にする大昔調査会の高見理事長
諏訪市は、高島城復興50周年記念誌「諏訪の浮城 高島城のすべて」を発行した。高島城の来歴をまとめた「ガイドブックの決定版」で、諏訪の政治と信仰の中心的な役割を担った諏訪氏をはじめ、高島城の築城と明治維新に伴う取り壊し、大正以降に4回にわたって行われた復興運動の歴史が分かりやすく紹介されている。高島城(天守閣資料館)で販売している。
記念誌はA5判全カラー48ページ。大昔調査会と工学院大学客員研究員の二村悟氏が執筆し、大昔調査会が編集を手掛けた。持ち運びができる手頃な大きさで、写真や図をふんだんに使い、高島城の歴史と復興の歩みを簡潔な文章で解説している。
記念誌は「高島城の前史」「高島城の時代」「復興から現在」の3部構成。このうち、1598(慶長3)年に完成した高島城に関しては、江戸時代後期の絵図をもとに本丸御殿をCGで推定復元した。後藤克典さんがCG制作を担当し、現在の高島公園全体にあった建物の間取りや、湖に面した高島城と本丸の外観、川渡門を出て湖に漕ぎ出す「殿様御用船」を描いた。
高島城破却後、復興運動が結実するのは1962年から始まった4度目。諏訪市大手町で割烹旅館を営んでいた南佐久郡南相木村出身の中島篤平が「諏訪のお役に立つご奉公を」と東奔西走。当時の岩本節治市長が引き継いで期成同盟会が発足すると、7212人から9536万円余の寄付が集まり、全額寄付金で70年5月に復興天守が完成した。
記念誌では、復興天守を設計した大岡實(1900~87年)の功績も紹介し、近代的な鉄筋コンクリート造で江戸時代以来の姿を取り戻した復興天守の特徴を解説している。地元の小和田太子講や諏訪造園業組合など職人の貢献と果たした役割も記録した。
大昔調査会の高見俊樹理事長は「前史を含めて高島城の歴史を一冊にまとめました。復興に至るいろんな人たちの努力や復興天守の魅力を感じてほしい。諏訪の歴史を振り返る一助とし、郷土学習の資料にしてもらえたら」と話している。
1冊500円。問い合わせは、高島城(電話0266・53・1173)へ。
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