全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

長野日報社

「ほっこり」岩波其残の世界 諏訪湖博物館で企画展 長野県下諏訪町

俳画の数々や大作の蚊帳(奥)など岩波其残の晩年作品100点ほどを紹介する企画展=下諏訪町の諏訪湖博物館

 長野県下諏訪町の諏訪湖博物館・赤彦記念館で「癒しのアート KIZAN~カワイイの原点、岩波其残~」が開かれている。下諏訪町ゆかりの文化人、岩波其残(1815~94年)が残した多数の作品の中から、今回は絵画(俳画)をはじめ楽焼、書籍など約100点を並べた。当時の人々の暮らしや動物などをユーモラスに描き出し、心を「ほっこり」させてくれる其残の絵の世界を紹介している。2024年2月25日まで。

 其残は1815年、文出村(現諏訪市豊田文出)の豪農、山田家の長男として生まれ、本名は山田鉄三。幼い頃から絵画や彫刻に親しみ、俳諧を高島藩士・久保島若人に習い、後に諏訪俳壇の中心的存在となる。19歳で家督を継いだが、28歳で弟に譲り、34歳のときに妻みちと全国行脚の旅に出た。長旅を終え、郷里に戻ったのは42歳で、以後は母方の岩波姓を名乗った。

 今展では、其残が71歳から4年間を過ごした、下諏訪の友人・小口正衛の家に伝わった「小口家コレクション」の一部を紹介。小口は59年に生まれ、第5代下諏訪町長を務めた一方、紫金桃の俳号を持つ文化人で、其残と俳画を合作するなど気心の知れた仲だったことがうかがえるという。

 展示では、花見をする人たちやそば屋、動物など人々の日常をスケッチした「イラスト画集」や、短冊や扇、うちわに描かれた俳画、正月をモチーフにした巻物などが並ぶ。初展示の蚊帳は大作で、諏訪湖のような湖で遊ぶ子どもたちの愛嬌あふれる姿が描き出されている。俳人・小平雪人が再評価した其残の楽焼4点も紹介。其残が挿絵を手掛けた、現在のガイドブックに当たる「諏訪土産」の版木も並べた。

 同館学芸員の太田博人さんは俳画や楽焼、書、雅楽、写真など多方面で才能を発揮した其残を「マルチアーティスト」と評し、力の抜けたユーモラスな画風には「現代のアニメや漫画の原点」を感じると指摘する。「古さを感じないポップな絵の世界を楽しんでほしい」と話している。

 月曜(祝日の場合はその翌日)と年末年始(29日~1月3日)は休館。午前9時~午後5時。問い合わせは同館(電話0266・27・1627)へ。

関連記事

帯広の森50年 後世へ シンボルツリーを植樹

 「帯広の森」の造成開始から50周年を迎え、記念植樹と森づくりの集いが19日、市内の帯広の森で行われた。市民ら約100人が見守る中、米沢則寿市長や歴代市長らは新たなシンボルツリーとなるハルニレ...

ニューヨークで奄美をPR NY奄美会、ジャパンパレードに出演

 米ニューヨーク・マンハッタンで11日、日米友好イベント「ジャパンパレード」が開かれ、鹿児島県の奄美群島出身者らでつくるニューヨーク奄美会(栄秀吉会長)が奄美代表として出演した。同会メンバーや奄...

長野日報社

入笠山に夏シーズン 開山祭、山頂「最高の景色」 長野県

 長野県富士見町と伊那市にまたがる入笠山(1955メートル)の開山祭が18日、御所平峠近くの登山口で行われた。両市町の関係者約100人が出席。神事の後、諏訪市を拠点に活動する諏訪アルプホルンクラ...

北羽新報社

花嫁行列あでやか、見物客を魅了 能代市の日吉神社「嫁見まつり」

 能代市御指南町の日吉神社(平賀優子宮司)の伝統行事「嫁見まつり」は18日に行われた。県内外から参加した女性4人が色打ち掛けを羽織って新緑に包まれた参道を静々と歩き、見物客を魅了した。境内では飲食...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク