崖に輝くオパール層 鹿追町が「北海道石」産地公開
紫外線を当てると黄緑に蛍光する北海道石(中央の層)。周囲のオパールもオレンジや紫に光っている(鹿追町内で)
鹿追町は22日、新種の有機鉱物「北海道石」などを含む、然別湖西方のオパール産地を報道関係者に公開した。現地の崖や河床一面には、オパールが層になって重なり露出している。
北海道石の希少性を理解してもらい、文化財保護につなげようと公開された。一帯は立ち入りが制限され、鉱物の無断採取は禁じられている。公開には、北海道石を発見し研究している大阪大学総合学術博物館招へい研究員の石橋隆氏、化合物合成の専門家田中陵二氏(相模中央化学研究所主任研究員)、九州大学大学院理学府地球惑星科学専攻大学院生の井上裕貴氏も同行した。
公開された産地は高さ約2メートル、幅約5メートルの崖で、種類の違うオパールが層状になってしま模様を描いている。崖から数十メートル離れた小川では、広い所で幅約3メートル、長さ10メートル以上にわたって河床一面にオパールが露出していた。石橋氏は「オパールの下には36万年前ごろの火山活動による鉱物があることから、具体的な年代は不明だが、オパールはその後に形成され、植物化石を含むオパールもあるので、温泉が湧いて地表付近でつくられたと考えられる」と話している。
北海道石(学名hokkaidoite、ホッカイドウアイト)は、鹿追町内と上川管内愛別町内で産出した有機鉱物で、国際鉱物学連合に今年1月、新種と認められた。鹿追町教育委員会は9月に「然別火山群のオパール産地」を町指定文化財に指定した。
現場付近には北海道石のかけらが数多くある
関連記事
花嫁行列あでやか、見物客を魅了 能代市の日吉神社「嫁見まつり」
能代市御指南町の日吉神社(平賀優子宮司)の伝統行事「嫁見まつり」は18日に行われた。県内外から参加した女性4人が色打ち掛けを羽織って新緑に包まれた参道を静々と歩き、見物客を魅了した。境内では飲食...
豊川出身・深谷選手が7人制サッカー日本代表に
豊川市出身の元Jリーガー深谷圭佑選手(25)が、今月末からメキシコで開催される7人制サッカーの「キングス・ワールドカップ」の日本代表に選ばれた。渡航前に東愛知新聞社を訪れ、堀内一孝社長に「東三河地...
内航定期コンテナ船、釧路初入港【釧路市】
釧路港、十勝港(十勝管内広尾町)の2港と首都圏の京浜港と結ぶ、新たなコンテナ船の内航定期航路が開設され18日、第1便が釧路港に入港した。関係機関でつくる釧路港利用整備促進協議会は同日、同港でセレ...