「戦争のない日続いて」 全国戦没者追悼式最年少遺族の市川君(能代市二ツ井小2年)

全国戦没者追悼式は15日、東京都千代田区の日本武道館で行われ、能代市二ツ井町の市川唯人君(二ツ井小2年)が最年少の遺族として参列した。唯人君は会場で開式前に記者会見に臨み、「戦争は人の命だけでなく、人の心も奪うものだと思いました。戦争のない日がずっと続いてほしいです」などと話した。
唯人君は、全国戦没者追悼式に祖父の市川徹さん(83)と共に出席した。唯人君の曽祖父に当たる石川兼治郎さん(当時30、陸軍准尉)は、昭和20年6月20日にフィリピン・ルソン島で戦死した。徹さんによると、戦闘が激しかったため、兼治郎さんが死亡した経緯は分かっておらず、遺骨も戻っていないという。
唯人君は報道陣の質問に、「おじいさんの家にある(曽祖父の)写真は見たことがありましたが、よく分かりませんでした」、「戦争は人の命だけでなく、人の心を奪うものだと思いました。悲しくて、泣きたい気持ちになるので絶対にしてほしくないです」などと話し、また「戦争の意味が分からなかったので、平和ってどんなことなのか、絵本を読んで家族で考えました。戦争がない日がずっと続いてほしい」と伝えた。
唯人君は追悼式に参加して、「最初は緊張して泣きそうになった」と振り返ったが、事前に考えたことをしっかりと伝えることができたという。最近はウクライナ戦争が続いていることもあり、「早く戦争がなくなるといい」と話した。また、追悼式後には、ずっと行きたかった鉄道博物館(さいたま市)にも行くことができたと、満足そうな笑顔を見せていた。
孫と一緒に式典に参列できたことに徹さんは、「いい経験ができたと思うが、まだ幼いし、いつかまた平和の尊さを考えるきっかけになればいい」と話していた。
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