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釧路新聞社

マイクログリッド事業始動 阿寒、酪農の非常時電力確保【釧路】

 釧路市阿寒町の酪農地帯で進められていた地域マイクログリッド事業が、12日に運用開始した。2018年の胆振東部地震に伴う全域停電(ブラックアウト)で搾乳できず、牛が病気になるなどの被害が発生したことから、大規模停電の際には地域の配電網を他の系統から切り離し、再生可能エネルギーだけで地域の電力を賄う``地産地消、、を行う。地域マイクログリッド事業が運用されるのは道内初。

 ブラックアウトの際、阿寒町では最大3日間停電した。搾乳機械や搾った生乳を冷やすバルククーラーが使用できなくなった酪農家も多く、搾乳できない牛が乳房炎を発症する被害が道内各地で発生した。近年、高齢化などで酪農家の集約が進み、施設が大規模化することで電力依存がより高まり、非常時の電源確保が重要な課題となっていた。

 一方、阿寒農協は再生可能エネルギーの活用に取り組んできた。メタン発酵バイオガス発電は牛のふん尿から良質な肥料となる消化液を生産でき、また、阿寒地区は観光地に近いため臭気対策が求められていた。同農協が出資する牧場の天翔阿寒にも、バイオガス発電プラント(出力166㌔㍗+49㌔㍗)と太陽光発電設備(160㌔㍗)、蓄電池を設置したが、今回の事業ではこの設備を活用する。

 事業の対象は徹別中央、下徹別、紀ノ丘などの東西4㌔、南北5㌔ほどのエリアで、酪農家14軒、民家25軒、市の指定避難所である徹別多目的センターがある。平常時は既存の配電網で電力を供給し、発電した電力や廃熱などは天翔阿寒の敷地内で利用し余剰電力は売電する。そして、長時間停電の恐れがある場合は送配電設備を管理する北海道電力ネットワーク(ほくでんNW)が対象エリアを切り離し、再エネの電力を各施設に供給する。

 事業は実施主体の阿寒マイクログリッド(阿寒MG、小峯充史社長)と阿寒農協、天翔阿寒、ほくでんNW、釧路市がコンソーシアムを組み、経済産業省の補助金を活用して構築した。

 阿寒MGの小峯社長は「電力供給事業を責任もって行い、地域に貢献したい。事業によって生活クラブ生協などとできたネットワークを生かし、農作物の販売や関係人口の交流などを展開できれば」と話した。この日行われた竣(しゅん)工(こう)式には生活クラブ生協の村上彰一会長や首都圏の組合員も参加した。

牛のふん尿を発酵させて発電するバイオガスプラント

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