にぎやかな六調のリズムで会場が一体となった「奄美の黒うさぎコンサート」＝４日、神奈川県川崎市多摩市民館

　奄美ゆかりのミュージシャンらが出演する音楽イベント「奄美の黒うさぎコンサート」（同実行委員会主催）が４日、神奈川県川崎市の多摩市民館ホールで開催された。瀬戸内町出身の唄者朝崎郁恵さんら、さまざまな音楽のジャンルで活躍する出演者がステージを披露。音楽や踊りを通じて奄美の魅力を発信し、聴衆を魅了した。

　奄美の文化や観光の魅力を首都圏でアピールすることを目的に、昨年５月に続いて２回目。今年は奄美群島の日本復帰７０周年も記念し、関東在住の奄美出身者や奄美ファンなど約３５０人が会場を訪れた。

　コンサートでは朝崎さんが代表曲の「あはがり」を歌い上げ、奄美を拠点に活動する唄者の平田まりなさんが「よいすら」、奄美大島出身のシンガー・ソングライター平田輝さんがオリジナル曲の「絹の道標」などを披露し、奄美観光大使でソプラノ歌手の萩原かおりさんなど、奄美にゆかりのある歌手や音楽家も出演。歌だけでなく、奄美・沖縄の民族舞踊を紹介する「伊是名の会」の演舞などもあり、奄美の風土と文化を感じさせるステージが繰り広げられた。

　最後は「六調」のにぎやかなリズムで会場が一体となり、ステージに集合した出演者たちも全身で聴衆を魅了した。

　館内では奄美群島の日本復帰７０周年を記念した写真展もあり、昭和３０～４０年代に撮影された白黒写真を約３０点展示。来場者からは「コンサートと写真展が同時に開かれたことで、奄美群島の歴史に触れる貴重な機会となった」との声も聞かれた。