ケージで療養、初放鳥 交通事故で左翼骨折のカンムリワシ
広いケージ内を飛ぶカンムリワシのとうこ(提供)
崎枝の県道79号線フーネバス停から川平方面へ向かった道路わきで交通事故に遭い、飛べないところを保護されたカンムリワシの成鳥が12日午前、同所付近の水田で自然に返された。県傷病野生鳥獣保護飼養ボランティア施設の石垣やいま村にクラウドファンディングなどで寄せられた寄付金を活用したリハビリケージ新設後、初めての自然復帰となった。関係者らは「広いケージ内で飛ぶ様子が観察でき、的確な時期の放鳥につながった」と成果を強調した。
今回、放鳥されたカンムリワシは左足に個体識別用の「7」が刻印された黄色の足環を装着していたことから、20年5月に衰弱しているところを保護、放鳥された成鳥のオスで愛称「とうこ」だと分かった。
とうこは、今年2月1日に県道わきのあぜで、翼を広げてあおむけになっているところを救護。たまよせ動物病院(県野生動物救護獣医師)で診察の結果、強い衝撃を受け左翼の上腕付近に骨折が認められた。
治療後は、昨年11月に新たに建設されたやいま村のケージでリハビリを実施。自然に返せるまで回復したことから放鳥した。
石垣島では今年に入り、カンムリワシの交通事故が4件発生。うち2羽が死んでいる。
環境省では「傷病個体や死体を発見した際は、連絡してほしい。交通事故の場合は、事故当事者による通報が迅速な救護を可能にし、命を救える可能性が高まる」と協力を呼び掛けている。
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