全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

北羽新報社

サーモン養殖本格化へ防波堤やいけす整備 八峰町や県など協定締結

協定書を手にする日沼副町長、加賀谷組合長、岡村会長、佐竹知事(左から順に、県庁で)

 八峰町の岩館漁港でサーモン養殖事業の推進に向け、県と同町、県漁協、青森県の養殖業者が13日、協定を締結した。県は来年度以降、同漁港北側の分港で養殖施設の整備に着手する方針。10年間かけて既存の防波堤(205・5㍍)を200㍍延伸し、最終的にいけす15基(1基の直径20㍍)を設置する計画で、整備完了後の令和15年には最大生産量308㌧、生産額5億円余りを目指す。

 岩館漁港では、若手漁業者らでつくる株式会社「八水」(菊地陽一社長)が昨年からトラウトサーモンの養殖試験を実施。青森県深浦町で養殖業を手掛ける日本サーモンファームから未成魚500匹の提供を受けて育て、今年5月に361匹を水揚げ。イオン系列のスーパーなどで販売された。今月末には未成魚1千匹に拡大して養殖試験を継続する方針。
 サーモン養殖は、漁獲量の低迷や、冬場の悪天候による操業制限といった本県漁業が直面する課題の打開策として県と町、県漁協が推進。13日、県庁で日本サーモンファームを加えた4者で協定を締結し、稚魚生産や施設整備、漁業者への支援などそれぞれの役割分担を明確化した。
 養殖試験は現在、岩館漁港の本港で行っているが、将来的には北側の分港で規模拡大を目指す。県水産漁港課が示した計画では、整備事業は5年度から10年間。分港区域内で波の影響を抑え、いけすの設置に適した環境整備を行う。
 防波堤は既存の205・5㍍を南へ200㍍延伸する計画。1年につき20㍍ほど伸ばし、波の影響を受けない範囲を徐々に広げながらいけすを増やしていく。最終の14年度には、直径20㍍のいけすを15基まで増やしたい考え。同課は、整備終了後に最大限の水揚げが可能だった場合の推計として年間生産量を308㌧、生産額を5億1800万円と示した。来年度に国の事業認可が得られれば、6年度から防波堤延伸に着手する。防波堤延伸と施設整備の総事業費は、44億円を見込む。
 協定締結式には佐竹知事と、八峰町長職務代理者の日沼一之副町長、県漁協の加賀谷弘組合長、日本サーモンファームの岡村恒一会長が出席。知事は「温暖化により漁獲できる魚種が変わり、水産資源の枯渇も懸念されている。水産業も『つくり育てる』方向性が大切。サーモン養殖が本格化する八峰町が、本県水産業のリーダーになることを期待する。防波堤整備に向けた国の支援をしっかり求めていく」と述べた。
 加賀谷組合長(八峰町)によると、同町でのサーモン養殖は平成30年から漁業者と町、漁協でプロジェクトチームを立ち上げて検討を続け、県や町の支援を受けて現在の試験までこぎ着けた。「4者協定を基盤に取り組みを推進し、漁業者の収入向上と地域貢献につなげたい」と語った。

関連記事

ニューヨークで奄美をPR NY奄美会、ジャパンパレードに出演

 米ニューヨーク・マンハッタンで11日、日米友好イベント「ジャパンパレード」が開かれ、鹿児島県の奄美群島出身者らでつくるニューヨーク奄美会(栄秀吉会長)が奄美代表として出演した。同会メンバーや奄...

長野日報社

入笠山に夏シーズン 開山祭、山頂「最高の景色」 長野県

 長野県富士見町と伊那市にまたがる入笠山(1955メートル)の開山祭が18日、御所平峠近くの登山口で行われた。両市町の関係者約100人が出席。神事の後、諏訪市を拠点に活動する諏訪アルプホルンクラ...

北羽新報社

花嫁行列あでやか、見物客を魅了 能代市の日吉神社「嫁見まつり」

 能代市御指南町の日吉神社(平賀優子宮司)の伝統行事「嫁見まつり」は18日に行われた。県内外から参加した女性4人が色打ち掛けを羽織って新緑に包まれた参道を静々と歩き、見物客を魅了した。境内では飲食...

豊川出身・深谷選手が7人制サッカー日本代表に

 豊川市出身の元Jリーガー深谷圭佑選手(25)が、今月末からメキシコで開催される7人制サッカーの「キングス・ワールドカップ」の日本代表に選ばれた。渡航前に東愛知新聞社を訪れ、堀内一孝社長に「東三河地...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク