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長野日報社

引退表明のスピードスケート・小平奈緒選手 ラストレースへ仕上がり順調

現役最後のレースに向けて調整する小平奈緒選手(相沢病院)=3日、長野市エムウェーブ

2018年平昌五輪スピードスケート女子500メートル金メダリストで、21日開幕の全日本距離別選手権出場を最後に引退を表明している小平奈緒選手(36)=相沢病院、茅野北部中―伊那西高―信州大出=が3日、会場となる長野市エムウェーブで氷上トレーニングを公開した。オフシーズンから充実の日々を過ごせたようで、「最後と決めた舞台に向け、貴重な時間を楽しむようなトレーニングを積み上げることができた」と笑顔。ラストレースに向けて順調な仕上がりを強調した。

平昌を含む五輪4大会連続出場の小平選手は、4月の会見で同選手権限りでの引退を表明。以降は例年通り信州大を拠点に基礎練習を積んだほか、島根県隠岐での単独合宿や菅平高原での準高地トレーニングで調整してきた。結城匡啓コーチによると、2月の北京五輪直前に負傷した右足首は「機能的にほぼ問題ない」までに回復。8月にはショートトラックリンクでの非公式タイムトライアルで、1000メートルの自己ベストをマークしたという。

この日は男子で五輪2大会に出場した山中大地選手(電算)や諏訪市出身の山田梨央選手(直富商事)らチームメートとともに、短い距離での加速やスタート練習など約40分間の軽めのメニューに取り組んだ。練習後にはオンラインで会見し、「残り18日間、これまでと変わらず駆け抜けたい。最後の舞台で、できるだけ多くの皆さんと共鳴できるような空間をつくることができたら」と集大成の大会を見据えた。

全日本距離別選手権は21~23日の3日間の日程で行われ、小平選手は22日の500メートルのみに出場する。「私がこれまで歩んできた道のりや経験がその一本のレースに凝縮されると思うので、ぜひ多くの皆さんに見ていただけたら」とした上で、「本番は感情を遮断してでも感覚を研ぎ澄まし、本物のアスリートとしての滑りを見せたい」と現役最後のレースに懸ける本気度をにじませた。

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