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10年の時を経て喜念浜に ハワイからメッセージボトル 住民と新たな交流も 伊仙町

鹿児島県伊仙町の喜念浜海岸に流れ着いたメッセージボトルに入っていた手紙(提供写真)

 「あなたがこのボトルを見つけてくれることを願っています」。2011年に米国ハワイ州カウアイ島の小学生が海に流したメッセージボトルが先月、鹿児島県伊仙町(徳之島)の喜念浜海岸で地元住民によって発見された。徳之島から約7000キロ離れたカウアイ島から届いたこのメッセージボトルは、10年という時を経て届いた奇跡として話題になり、新たな交流も生まれている。

 同町喜念在住の政岡美香さん(50)は、友人ら数人と海岸を散策中にメッセージボトルを見つけた。政岡さんの長男・和樹さん(21)が回収し、中を確認すると、鉛筆で書かれた英文の手紙が入っていた。内容は「こんにちは。私はエデン・ミンデルです。馬が大好き。あなたがこのボトルを見つけてくれることを願っています。いま世界はどうなっていますか?」。手紙には、「カウアイ島アイランドスクールの小学5年生が2011年6月に作成」との説明も添えられていた。

 政岡さんは早速、手紙に記されたエデンさんのメールアドレスに連絡したが現在は使われていなかったため、アイランドスクールをインターネットで検索。メールを送ると、後日返信が届いた。同校の教師サブラ・カウカさんは「とても素晴らしいニュースだ」と感動し、現在フロリダ州の大学で海洋学を学ぶエデンさんにもこのことを伝えたという。

 同校のメッセージボトルの取り組みは、ハワイの伝統的航海カヌー「ホクレア」の船員スティーヴ・ソルティシクさん(73)の指導の下、20年以上続いている。エデンさんが参加した11年には、120個以上のボトルが流されたという。

メッセージボトルの取り組みを指導する、スティーヴ・ソルティシクさん

 オンラインで取材に応じたソルティシクさんは「メッセージボトルは、異なる文化・人種・言語の交流の機会をつくり、世界は海でつながっているということを教えてくれる」「これからもアロハの気持ちを持って交流を続け、私たちのより良い未来をつくりましょう」と徳之島の人々に向けた自らの思いも語った。

 政岡さんは現在、メールを通じて同校と交流を続けている。エデンさん本人との連絡はまだかなっていないが、「10年という時を経て届いたという奇跡に感動した」と語っていた。メッセージボトルを発見した日は和樹さんの誕生日の前日で、バースデーサプライズのような出来事に和樹さんも「エデンさんは同い年くらい。いつか直接会って話してみたい」と今後の展開に期待を膨らませた。

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