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荘内日報社

クモ糸の繊維構造を再現

 理化学研究所や慶應義塾大先端生命科学研究所(鶴岡市)などの共同研究グループは、クモ糸の中でも強靭(きょうじん)な「牽引糸(けんいんし)」について、シルクタンパク質が束状に集まり繊維構造を形成する過程を明らかにし、人工的に再現することに初めて成功したと発表した。天然のクモ糸と同様の特性を示す素材を人工的に合成する技術開発につながることが期待される。研究成果は4日付の米オンライン科学雑誌「サイエンス・アドバンシズ」に掲載された。

 クモの牽引糸は軽量で強靭な物性から、高強度構造材料など幅広い分野への応用が期待されているが、物質が集まって紡糸されるメカニズムは詳細には解明されていなかった。慶應先端研の荒川和晴准教授らの共同研究グループは、ジョロウグモの牽引糸の成分のシルクタンパク質に着目。組み替えた遺伝子を大腸菌に導入し、クモと同様の化学構造(アミノ酸配列)を持つシルクタンパク質を発現させ、解析を進めた。

 その結果、シルクタンパク質が0・1―10マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)の無数の球状液滴「液液相分離(えきえきそうぶんり)」の状態を経て、網目状の微小繊維「マイクロフィブリル」を形成することを確認。さらに一定の力を加えマイクロフィブリルを束状に集めることで、天然の牽引糸と同様の階層構造を再現することに成功した。

 共同研究グループは「自然界の材料を用い、非石油のプロセスを利用した素材生産は、持続可能な社会形成にも役立つ。自然界で起こっている分子機構を明らかにし材料設計に生かす戦略が今後、幅広く採用されることを期待する」としている。

 人工クモ糸に関しては、慶應先端研発バイオベンチャー「スパイバー」が世界最先端を走り、脱石油の構造タンパク質素材の量産を進めている。

シルクタンパク質が形成する「液液相分離」の蛍光顕微鏡像

網目状の「マイクロフィブリル」の蛍光顕微鏡像=理化学研究所提供

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