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紀伊民報社

木熟みかん最盛期

年明けの「木熟みかん」として出荷するため早生温州ミカンを収穫する農家(9日、田辺市芳養町で)

 和歌山県田辺市芳養町の大坊や団栗地区で、早生温州ミカンの収穫が最盛期を迎えた。木になったまま熟した糖度の高い「木熟みかん」で、品薄状態になる年明け出荷にこだわっている。2月中旬まで続く。
 紀南地方で、極早生の温州ミカンは9月中旬から、早生は10月下旬から収穫が始まり、早生のうち「木熟みかん」は12月に本番を迎える。ほとんどの地区は年内に終わるが、大坊や団栗地区では年明けに最盛期を迎える。
 他地区よりも園地の標高が高いことから気温が低く、育ちが遅いことを逆手に取り、意識的に収穫を遅らせ、年明けに「今が旬」をアピールしている。
 大坊や団栗地区を主に芳養町の栽培農家は78戸あり、ほとんどの農家が年明けに収穫。JA紀南を通じて東北や京浜、中京の市場に出荷している。今季の出荷量は昨季より100トン多い900トンを見込んでいる。
 JA紀南田辺みかん部会長の宮﨑通春さん(54)は今季も12月上旬から収穫を始め、年明けから本格化した。「ここは南向き斜面の日当たりの良い園地なので甘く仕上がる。今季もまずまずの味」と話している。

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