「ふるさとの森」守ろう クロウサギ通じ環境保全考える 鹿児島県大和村

立山芳輝さん(右奥)を講師にアマミノクロウサギや森の環境保全について学んだイベント=5日、鹿児島県大和村
環境保全について考えるイベント「アマミノクロウサギの暮らす森と防災を考える!」が5日、鹿児島県大和村のアマミノクロウサギ保護研究施設「QuruGuru(くるぐる)」であった。同村大棚地区の児童や保護者を中心に村内外から約30人が参加。座学や施設見学を通じて国の特別天然記念物アマミノクロウサギの特徴や生活に触れるとともに、多様な生き物や植物が関わり合って古里の森が守られていることを学んだ。
鹿児島県NPO事業協会とSAVEJAPANプロジェクト奄美実行委員会の共催。同プロジェクトは、損害保険ジャパンが地域貢献活動として2011年度に開始し、これまで全国各地で生物多様性保全の取り組みを累計1000回以上開催。各地のNPO法人と連携し、奄美大島でもここ5、6年は毎年実施している。
5日は環境保全や教育活動などを進める任意団体「チェスト!」の立山芳輝さん(55)が講師を務めた。くるぐるスタッフでもある立山さんは▽耳が短い▽爪が鋭い▽仲間とのコミュニケーションのために「ピシー」と高い声で鳴く▽通常のふんの他に、盲腸内で発酵させ栄養価を高めたふんをして食べる―といったアマミノクロウサギの特徴を紹介。
過去の大規模な森林伐採や道路の設置などの影響で、クロウサギの生息数が減少したことや、土砂崩れなど災害が発生しやすくなったことも説明し、「多様な生き物や植物の命の循環によって環境が守られている。近年はクロウサギのロードキル(事故死)やノネコによる捕食の問題もあり、私たちができることは何かを考えてほしい」と問い掛けた。
参加した奄美市立名瀬小学校6年の女児(11)は「初めてクロウサギを直接見ることができて楽しかった。ロードキルでクロウサギが亡くなっているのを知り驚いた。事故が減ってほしい」と話した。
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