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釧路新聞社

春採湖でボート実技訓練 釧路海洋少年団【釧路市】

 「本来は洋上で訓練をしたいのだが、それが無理ならせめて湖上で―」と、釧路海洋少年団(由喜門三千彦団長)はカッターボートによる実技訓練を春採湖で実施した。これまでは釧路港の港町岸壁から訓練艇を下ろして行っていたが、岸壁の改修工事を理由に立ち入り禁止となって4年目を迎えた。「このままでは一度もオールを握れない子供が出てくる」と苦肉の策として、やむなく湖上に艇をこぎ出した。  釧路海洋少年団は1964年に発団し、すでに60年の歴史を迎えようとしている。活動の中心は特製の6㍍型カッターボートによる洋上訓練。さらに子供たちは手旗信号の訓練やロープワーク学習、海岸のごみ拾いなどのボランティア活動を実践してきた。

 由喜門団長は「釧路の海洋少年団は最盛期には130人の団員がいたが、今は少子化もあって8人だけ。少ないがこの子たちにカッターに乗せてあげたい」とつらい胸の内を語る。しかし、乗せたくてもカッターに乗り降りする岸壁は改修工事のために立ち入り禁止が続いている。「もう4年目を迎えるが、いまだに工事に着手もしていない。予算の問題だろうか」とため息をつく。子供たちは1年1年成長し、小学生から中学生へ―。カッターを体験できる時間はどんどん少なくなっている。

 「このままでは―」とリーダーたちは一念発起。訓練場所を春採湖に移して実行しようと、釧路市公園緑地課と釧路総合振興局釧路建設管理部に利用許可を申し出て、ようやく16日にカッターボートを湖水に下ろす日がやって来た。由喜門団長は「湖までカッターを運んでくるのも大変だが、幸い知り合いの自動車整備会社が無償でトラックを貸してくれて助かった。この春採湖がカヌーを楽しむ市民にも開放されるようになれば、この環境をもっと生かすことになるのでは。専用の設備を整えてもらえないだろうか」と水辺の利用拡大に希望を膨らませている。

 カッターボートは6人のこぎ手が艇長の指導に従い全員が力を合わせてオールをこぐことで、洋上を滑るように進むという。日本海洋少年団連盟のホームページには「カッターの訓練は一糸乱れぬチームワークが要求される。訓練によって全員のための一人としての自覚が養える」としている。子供たちのたくましい成長を願うためにも、ボートをこぎ出す安全な場所の確保が待たれる。

春採湖で行われたカッターの訓練(16日)

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