本別国保病院に1千万円 親身な治療に感謝 小川建設工業
小川建設工業(本別町、小川哲也社長)が本別町国保病院(一条正彦院長)に1000万円の寄付をし、10日に小川社長と芳賀風介常務が同病院を訪れて目録を手渡した。小川社長の父で同社会長だった信男さんが2月上旬に78歳で死去。生前に自宅で同病院の松井智文医師から丁寧な治療を受け、家族らにみとられたことに感謝の意を示した。

芳賀常務(右)から目録を受け取る松井医師(左)。右から2人目は小川社長、同3人目は一条院長
社長の父の最期 松井医師が担当
1991年から勤務する一条院長は「こんなに多額の寄付を頂いたのは初めて。病院や町として有効な使い道を考えたい」と感謝していた。医療施設等整備基金に積み立てられ、活用方法を今後検討する。
昨年12月上旬に帯広市内の病院で医師から「年内いっぱい生きられるかどうか」と余命宣告を受けた信男さんは、本別町内の自宅での生活を選択。町国保病院の松井医師が担当した。松井医師は日々、朝に点滴針を付け、夜に取り外しに訪れた。治療だけでなく、それぞれ30分ほどテレビや大相撲、野球などの世間話をして和ませた。
信男さんの孫の芳賀常務によると、「(松井医師は)とても穏やかな人柄で親身になって寄り添って治療をしていただいた。じいちゃんも『この先生なら安心して死ねる』と言っていた」と振り返る。2月6日夜に、家族らに見守られながら息を引き取った。信男さんの妻の睦子さんにとっても、松井医師は頼りになる大きな存在で、睦子さんの希望で今回の寄付となった。
松井医師は昨年9月に同病院に着任。これまでに訪問診療も経験していたが、「本当に家族に愛されていたと分かる最期だった。家で亡くなるのはこんなに良いことなのかと、今後の医師人生に影響するような出来事だった」と話していた。
町からは同社に感謝状が贈られた。
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