フードトラック米国疾走 芽室出身の恵梨香さん「十勝むすび」販売
芽室町出身でサンフランシスコ在住の会社経営、サンチェス恵梨香=旧姓・横山=さん(41)は、フードトラックでおむすびの販売を始めた。「十勝むすび」と名付けた商品は、十勝を連想させる豚丼風やトウモロコシなどを具材に取り入れた。現地で2月に営業を始めた恵梨香さんは「フードトラックビジネスに固執せず、十勝の企業や人をアメリカとつなげ、日米の懸け橋になりたい」と語る。
サンフランシスコで「十勝むすび」の販売を始めたサンチェス恵梨香さん
恵梨香さんは芽室西小、芽室西中、芽室高卒。東京やスペインなどで暮らし、2013年に渡米した。
17年にサンフランシスコのフードトラックで、ラーメン販売のアルバイトを経験。フードトラックは調理設備のある車両で、さまざまなイベントや毎回異なるロケーションでの営業に刺激を受けた。限られた空間で発揮されるチームワークも魅力に感じ、独自ブランドのフードトラック事業立ち上げを決意した。
十勝と米国を「結ぶ」ことを目指し、販売商品は日本の伝統的なおむすびにした。こだわりは、「丸くてのりがベタっと貼ってあるおむすび」。母親が作ってくれた慣れ親しんだ形という。具材は豚丼風やツナコーン、唐揚げなど18種類を用意した。豚丼を意識した「豚むすび」の価格は5ドル。
食材は米国産だが、十勝・北海道ゆかりのトウモロコシやイクラなどを使用。客の要望に合わせて種類を増やし、将来的に十勝・北海道産食材を取り入れた商品を開発する考えだ。十勝産小豆を使った「あんこおむすび」のアイデアもある。
「十勝」の文字が印象的なフードトラック
「青空と平野のコントラストがきれいで、自然も人も温かい」とする古里への思いは強く、フードトラックには「十勝」の文字や地図を描いた。フードトラックは全長約8メートル、高さ約2.2メートル、幅約3メートル。
今後の目標は、「十勝や北海道にはおいしい物がたくさんあり、アメリカの人に知ってもらいたい。トラックの台数を増やし、十勝にも支店を作りたい」と話す。
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