野村君(帯広光南小6年)アプリ全国入賞 テックキッズGP
帯広光南小学校6年の野村一護君(11)が2月26日、東京都内で開かれた全国ナンバーワン小学生プログラマーを決める「テックキッズグランプリ2022」の本選決勝に出場した。全国5210件のエントリーから選ばれた精鋭10人の一人として、開発したスマートフォンアプリを発表。上位4賞には届かなかったが、協賛企業による「サイバーエージェント賞」を受賞し「今まで頑張ってきて、結果が残せてうれしい」と話している。
長瀬専務(左)から賞を贈呈され、笑顔を見せる野村君(右)=テックキッズグランプリ提供
小学生向けプログラミング教育事業を行う「シーエーテックキッズ」(本社東京)の主催。今回が5回目で道内勢のファイナリストは初めて。
各参加者がプレゼンテーションを行い、野村君は北海道東北エリア代表として最後に登壇。プログラム言語「Unity」を使用して開発したスマホアプリ「どこでもお祭り北海道」を紹介した。
開発のきっかけは、新型コロナウイルスの影響で大好きな祭りに行けなくなったため。「ゲーム感覚でお祭りを知ってもらい、北海道を元気にしたい」と、SDGs(持続可能な開発目標)のうち「住み続けられるまちづくりを」をテーマとした。
機能は主に三つ。道内約100種類もの祭りを地方別、月別に表示する「お祭り検索」、射的や金魚すくいなど5種類のゲームが楽しめる「縁日体験」、行った祭りごとに市町村のカントリーサインが表示される「スタンプラリー」で、ボタン配置や操作方法も工夫した。
野村君は札幌にいた小学1年生の頃、体験講座でプログラミングを知って興味を持った。その後、プログラミング言語「スクラッチ」を自ら学習。小2から帯広に来て、1年ほど講座に通ったり、札幌の指導者のレッスンを定期的に受けているが、ほぼ独学でプログラミングに関する知識やノウハウを身に付けている。
同大会エントリーは3回目。今回のアプリは約10カ月間かけて完成させた。苦労した点を「スタンプラリー機能で位置情報を読み取り、市町村を算出してカントリーサインを表示するには膨大なプログラミングが必要だった」と振り返る。
スマホアプリ「どこでもお祭り北海道」の画面(テックキッズグランプリ提供)
昨年10月に旭川市で開かれた連携大会の第3回小学生プログラミング大会でグランプリを獲得するなどし、予選を勝ち抜いた。東京で全国レベルの同世代たちと交流し「いろいろ話せて楽しかった」と笑顔を見せる。
賞を贈呈したサイバーエージェントの長瀬慶重専務は「北海道を元気にするコンセプト、情熱が伝わった。今後もアイデアを形にして日本を元気にしてほしい」と期待を寄せる。
野村君は「各市町村や観光協会、公共交通機関と連携し、アプリで最新のお祭り情報や飲食店、宿泊施設の検索、予約ができるようにしたい」とさらなる改良も目指す。
将来に向けて「旅行やゲーム関係の会社に入って、日本の良さを伝えるアプリやゲームを作りたい」と大きな夢を抱いている。
本選決勝の様子はシーエーテックキッズのユーチューブチャンネルで見ることができる。
関連記事
春の運動会始まる 和歌山県田辺・西牟婁地方の小中学校で
和歌山県の田辺・西牟婁の小中学校で、春の運動会・体育祭シーズンが到来した。18日から26日が開催のピークとなる。 18日には白浜町の白浜中学校(生徒100人)で体育大会があった。中央に並べ...
100年前に思いはせる 賢治ウオークに20人 苫小牧
詩人、童話作家宮沢賢治の来苫から21日で丸100年を迎えるのを前に18日、賢治が苫小牧で歩いた道をたどる「百年目の賢治ウオーク」が行われた。市民ら20人が参加。初夏の日差しが降り注ぐ中、当時の情景...
難失聴でもガイド楽しみたい おびひろ動物園でアプリや筆談体験会
聞こえない人や聞こえにくい人でも、施設ガイドの説明を楽しみたい-。帯広市中途難失聴者協会(佐々木亜規子会長)は、音声をリアルタイムで文字化するアプリ「UDトーク」や筆談でガイドを楽しむ体験会を1...
歴史と文化つなぐ26万6000点一括管理 酒田市文化資料館 光丘文庫オープン 「日..
酒田市総合文化センターの旧中央図書館を活用して市が整備した市文化資料館光丘文庫(館長・金野洋和市文化政策調整監兼文化政策課長)が18日、オープンした。市立資料館、市立光丘文庫に加え、公文書館や埋蔵...