釧路丹頂農協青年部（伊深祐樹部長）と同女性部（水本梨佳部長）は２９日、釧路空港で、牛乳・乳製品の消費拡大のため、牛乳やスキムミルクの無料配布を行った。同部の職員ら計８人が、帰途につく観光客らに手渡し、乳製品の消費拡大を呼び掛けた。

　新型コロナウイルス感染症の流行や資材エネルギーの価格高騰によって、酪農家や乳製品の需要に大きな影響が出ている。特に、近年では、乳製品を作るときに出る脱脂粉乳の在庫が増大。需要拡大が急務だが、地元スーパーでの店内キャンペーンの機会も減少しており、来釧した観光客に帰宅後に乳製品に触れる機会を作るために企画した。

　空港では２００㍉㍑の牛乳とスキムミルクなど５００セットを用意。釧路から宮城県仙台市へ帰る松原利江子さん（４８）は「息子２人が、毎日のように乳製品を口にしている。廃棄のニュースを見るたびにもったいないと感じている。牛乳のおいしさを再確認し、身近なところから行動したい」と話した。伊深部長は「まず、牛乳やスキムミルクのおいしさを知って。そして、家庭での乳製品の存在感を広げてほしい」と話した。