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長野日報社

茅野市のコーネルさん 農業大学飼育の豚で生ハム商品開発 長野県

八ケ岳中央農業実践大学校の放牧豚で試作した生ハム。「良さが出せた」と話すコーネルさん

長野県茅野市米沢で医療機器の輸入販売を手掛けるロバートA・コーネルさん(58)は、八ケ岳中央農業実践大学校(原村)が飼育する「放牧豚」を使った生ハムの商品開発に乗り出した。製造は飲食店経営、食肉食品加工の情熱大陸(茅野市)が手掛け、昨年12月に初商品となる肉を仕込んだ。順調に仕上がれば今年の秋口には発売する予定。同大の放牧豚を使った初の加工商品でもあり、「地元から徐々に販路を広げて地域の特産品として育てたい」(コーネルさん)としている。

コーネルさんは米国ワシントン出身。学生時代、父の出張に付いて日本を訪れ、魅力を感じ、語学を習熟するため1987年に移住。勤め先会社から部門独立して「シカゴ東京メディカル」を創業した。5年前から同市内に居を構え、本社機能も都内から移した。

生ハムの商品化は、本業に対しては異分野ながら「諏訪の乾燥した気候は、常温で数カ月~数年間の熟成が必要な生ハム作りに好適」(コーネルさん)とあって、懇意にする都内飲食店主にも背中を押されて挑戦した。

実践大の「放牧豚」はアニマルウェルフェア(動物福祉)に基づく飼育方法を研究するために2020年夏から飼育を開始。ストレスのない環境に放し、一般の豚舎飼育より長い期間かけて大きく育て「臭みがなく、うまみが乗った赤みの多い肉質になる」(佐藤衆介同大畜産部長)という。

コーネルさんは地元精肉店の紹介でこの豚肉と出合い、おいしさと質の良さにほれ込んで原料に採用。約1年間がかりで完成させた試作品は「放牧豚の肉質の良さを生かせた」と自信を深めた。製造元・情熱大陸の中崎茂男社長も「地元の素材を地元で加工した生ハムは珍しい。本格的な味、ご当地性ともども八ケ岳山麓のアピールに貢献できるのでは」と期待する。

コーネルさんは商品化に向けて自社内に「農業事業部」を立ち上げ、「放牧豚の餌の確保から協力したい」と意欲的。佐藤部長も「地元で有効に使っていただきとてもありがたい。力を合わせて肉質向上を目指せたら」としている。

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