８月に投票が行われた第１回サボテン選出議員通常選挙で〝当選〟を果たした金鯱（きんしゃち）への当選証書授与式が１５日、宇部市のときわミュージアム「世界を旅する植物館」で行われた。市明るい選挙推進協議会の松山一人会長から本物同様の証書が贈られ、市職員が代理で受け取った。

　当選した金鯱はメキシコ原産の玉サボテンの一種で、推定年齢は約６０歳。丸くてかわいらしい形状と、鮮やかな黄色のとげで子どもたちの人気を得た。総投票数７７５票のうち２９５票を獲得し、２位の黒王丸に１８８票の差をつけて勝利した。

　北中アメリカゾーンの金鯱前で授与式があり、職員らが手作りの王冠と金色のモールで飾り付けて当選を祝福。同館コンシェルジュの斎藤晴香さんは「心なしか元気で誇らしげに見える。今回の選挙を通じて、多くの人にサボテンが持つ個々の魅力に触れてもらえて良かった」と振り返った。

　松山会長は「参加した子どもたちが選挙や政治に興味を持つきっかけになればうれしい。将来、体験したことを思い出して投票行動につなげてもらえたら」と話した。

　金鯱は１０月１６日まで飾り付けされた状態で、選挙ポスター、当選証書と共に特別展示されている。