桃の節句(3月3日)におひなさまに供える鶴岡伝統のひな菓子作りが、市内の菓子店で最盛期を迎えている。
鯛やサクランボを形作った色とりどりの練り切りを箱に並べていった=24日、木村屋
鶴岡には古くから「北前船」の中継港として栄えた加茂港から、京や江戸の文化が入ってきたといわれ、「鶴岡雛(ひな)菓子」も双方の流れをくんで育まれてきた。ひな菓子は全国的にはひし餅やあられが一般的だが、鶴岡では白あんに求肥(ぎゅうひ)などを混ぜて練った「練り切り」に色をつけ、鯛(たい)やタケノコ、ミカン、サクランボなどの形に仕上げた和菓子を供えてきた。
木村屋(吉野隆一社長)のファクトリーストア工場(同市覚岸寺)では職人たちが鯛や桃などの縁起物に加え、鶴岡の在来作物である外内島キュウリや温海かぶなど14種類の菓子を作り、麻の葉模様の化粧箱に並べていった。吉野社長は「お子さんの健やかな成長を願い、丁寧に作っている。見て美しく、食べておいしい鶴岡のお雛菓子を楽しんでほしい」と話していた。
同社ではオンラインショップからの注文も含め、3月2日まで約5200箱の雛菓子を作る。また、鶴岡では一般的な4月のひな祭りに合わせ、3月中旬からも販売する。
関連記事
自慢のしょうゆラーメン食べに来て! 新得・みうら商店 9日に町中華店オー..
新得町で食品製造・販売業を営む「みうら商店」が、9日に中華料理店をオープンする。腕を振るうのは道外のラーメン店で修業経験がある三浦貴宏社長(50)。長年、夢見てきた地元での飲食店開業を目前にし、...
古民家改修のパン店「ちゃるら」 のんびりした時間を過ごして
長野県伊那市長谷黒河内にパン店「ちゃるら」がオープンした。愛知県から移住した古川浩二さん(57)が、築130年ほどの古民家を改修して営む。「ちゃるら」はスペイン語でおしゃべり、雑談の意味。古川...
個性や思いを焙煎で表現 中米産コーヒー専門店オープン 長野県伊那市富県
長野県伊那市富県上新山に中米産コーヒーの専門店「ヤマワラウコーヒーロースター」がオープンした。入江信文さん(38)、春菜さん(32)夫妻が空き家を購入し、焙煎室を併設した小さなカフェに改修。コ...
雪中熟成の純米大吟醸酒「滲」掘り出し 中ア千畳敷 長野県
「中央アルプス駒ケ岳ロープウェイ」を運行する中央アルプス観光(長野県駒ケ根市)は19日、中ア千畳敷(標高2612メートル)の雪の中で3カ月ほど熟成させた純米大吟醸酒「滲(しん)Shin」の掘り出し...