「組踊鑑賞会」が行われ、児童も体験出演した＝9日午後、中野わいわいホール

　【西表】西表西部の小学校児童を対象に「組踊鑑賞会」が9日、中野わいわいホールで行われ、組踊「執心鐘入」が披露された。県の2021年度「『組踊等教育普及事業』児童生徒離島公演」の一環。新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、午前と午後の部に分け、入場時も時間をずらした。

　はじめに、案内役の比嘉大志さんが組踊を分かりやすく説明。「琉球舞踊」「音楽」「唱え」の三つの要素からできていることを伝えた。「音楽」を担当する地謡は、担当の三線、胡弓、横笛、箏、太鼓を演奏して紹介した。

　児童の中から水谷凛香さん（白浜小6年）と池田真歩さん（船浮小4年）が選ばれ、舞台ですり足を練習し、本番に臨んだ。

　組踊「執心鐘入」が始まると、モニターに言葉の解説もあり、児童らは音楽と動きが一体化した舞台に熱心に見入っていた。特に鬼が登場するシーンでは、座主との迫力ある攻防に緊張感が漂った。

　池田さんは後見の役で出演して小道具を運び、「緊張したけど、いろんな経験ができてよかった」、小僧を演じた水谷さんは「いろいろなことが知れてよかった」と感想。

　森小羽菜さん（西表小5年）は、「とにかく面白かった。『執心鐘入』のストーリーの意味が分かった」と組踊に魅了された様子だった。（曽根田容子西部通信員）