越冬地への旅の途中、与那国島に立ち寄ったと思われるブッポウソウの幼鳥＝20日午後

　【与那国】ブッポウソウ（ブッポウソウ科）の飛来が20日、与那国島の農地で観察された。

　全長約30㌢で、光の加減で青から緑に変化する美しい羽毛を持ち、飛ぶと翼の白斑が目立つ。

　主な繁殖地は九州以北の森林で、夏鳥として日本にやって来て木の洞などを利用し子育てする。 　県内では春と秋の渡りの途中、一時的に立ち寄る旅鳥で越冬地は東南アジアと考えられており、数千キロの渡りを行うとされる。

　環境省のレッドリストでは、近い将来、野生での絶滅の危険性が高いとされるＩＢ類に指定されている。

　この日、観察されたブッポウソウはくちばしに赤みがないことなどから今年生まれた幼鳥と思われる。

　県道沿いの電線にとまって、トンボやハチなどを捕食していた。