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長野日報社

出征兵の日章旗 駒ケ根に74年ぶり帰郷

返還された日章旗について説明する故櫛田正一さんの長女正子さん(左)と二女の伊藤幸子さん=駒ケ根市役所

 長野県駒ケ根市出身で、太平洋戦争中に中国で戦死した櫛田正一さん=享年36歳=が身に着けていた日章旗が、74年ぶりに同市下平に住む長女の正子さん(80)に返還された。22日に市役所でセレモニーが行われ、杉本幸治市長が日章旗と、旗を所有していた米国人からの手紙を手渡した。

 遺族や旗の返還に尽力した駒ケ根市遺族会によると、正一さんは正子さんが5歳の時に出兵。陸軍架橋材料部隊の兵長として河南省で従軍中、終戦直前の1945年8月13日に戦死した。馬をかばい、頭部に銃弾を受けたという。

 日章旗は横70センチ、縦90センチの絹製。上部に「武運長久」と書かれ、親族や知人、友人らと思われる48人の名前が日の丸の周りに墨書されている。何らかの理由で持ち帰った元米兵の孫、デビナ・バロンさん=米国・カリフォルニア州=が、遺留品返還に取り組む同国のNPO「OBONソサエティ」を通じ返還した。

 バロンさんは祖父が他界した2007年の直前に日章旗を譲り受けた。当時は出征兵士の無事を祈る「寄せ書き日の丸」の意味も分からなかったが、17年に遺品を整理した際に妻が日章旗やOBONソサエティについて調べ、櫛田さんへの返還を申し出た。国や県遺族会などから依頼を受けた市遺族会が、正子さんを見つけ出した。

 正子さんへの手紙には、返還までの経緯の説明とともに「この旗が兵士と愛する家族を結ぶ大切なものであることを知った。あなた方ご家族に旗が戻り、役に立てたことを光栄に思う」との言葉が寄せられた。

 セレモニーには、正一さんの次女伊藤幸子さん(78)=宮田村=と、孫で正子さんの長男彰浩さん(58)らが同席。日章旗を広げた正子さんは「出征の際、『学校に上がる頃には帰ってくるから、いい子でおれよ』と話してくれたことだけを覚えている。戦争直後の実家の火事で遺品がなくなってしまったので、お父さんの身に着けていたものが帰ってきてうれしい。米国の方に感謝したい」と話していた。

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