さらべつチーズ工房(村更別北1線、野矢譲司社長)のセミハードタイプのゴーダチーズ「酪佳(らくか)」が、3月から米航空大手デルタ航空のビジネスクラスの機内食のメニューの一つに採用された。これまで世界各国の航空会社の機内食でも提供されており、同工房は「多くの人に味わってもらいたい」としている。

手間暇をかけて酪佳を製造する(右から)野矢敏章さんと野矢社長
同工房のチーズは自家製の乳酸菌と更別産の生乳を使用。看板商品の「酪佳」は1年以上、熟成させるため、うま味が強いのが特徴だ。長期熟成のチーズは湿度管理など手間がかかることから製造する業者は少なくなっているという。
酪佳は、機内食として2012年3月からJAL国際線ファーストクラスをはじめ、ルフトハンザ航空(ドイツ)、北欧のスカンジナビア航空でも提供されている。デルタ航空ではチーズ盛り合わせの一つとして採用された。ビジネスクラス「デルタワン」の日本発アメリカ本土便(成田、羽田、関空、名古屋発の8路線)で8月31日までの6カ月間提供される。
同航空によると、春のメニュー改定の際に日本での機内食の委託先である東京フライトキッチン(TFK、本社千葉県)にヨーロッパ、アメリカ、日本のチーズ合わせて約20種類の推薦を受けた。日本のチーズを採用するのは初めてで、国内では酪佳と小林牧場(江別市)の手作りブルーチーズを選んだ。
同航空でアジアのメニュー開発・戦略マネージャーを務めるデヴィッド・メイヤーさんは「酪佳は素晴らしいテクスチャーとナッツのような濃厚なフレーバーがあり、素晴らしい日本産のチーズを紹介できることをうれしく思う」と話している。
同工房ではチーズの新工房を建設中。現在、敷地内の別々の建物で行っているチーズの製造、熟成、パッケージ包装までの作業を1カ所にまとめて効率を上げ製造量も増やす。今月中旬に完成し、5月ごろから稼働予定。野矢社長の父で、製造責任者の野矢敏章さん(69)は機内食の採用に「チーズの本場の国の企業に選んでもらえてうれしい。日本の醸造文化が優れているという自信を持った」と話している。
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