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北羽新報社

秋田杉の「美林」誘導プロジェクト 能代市の仁鮒地区2カ所選定

美林への誘導区域に選定された能代市二ツ井町仁鮒地内の国有林。100年以上かけて幹回り3㍍以上の巨木が立つ林を目指す(東北森林管理局提供)

 東北森林管理局は、今年度から取り組む「秋田スギ美林誘導プロジェクト」の対象に能代市二ツ井町仁鮒地内の国有林2カ所を選定した。いずれも林齢97年生の人工林で、今後は管理方法を見直して林齢200~300年の「美林」に誘導する。将来的に観光資源や、天然秋田杉と同等の高級材の供給につなげたい考え。100年以上先を見据えた取り組みに、同管理局は「試行錯誤しながら、秋田杉の美林を後世に伝えたい」としている。

 秋田杉の天然林は、青森ヒバ、木曽ヒノキと並び「日本三大美林」に挙げられる。プロジェクトは、高齢級の秋田杉人工林の中から区域を選定し、天然林と同等の「美林」を育てる。
 秋田杉の高齢級人工林は、伐期の林齢を最長150年に設定している。現在、米代川流域で最も高齢級の区域は約120年。プロジェクトの選定区域では、間伐の際に広葉樹を積極的に伐採する一方、秋田杉は一定量を残し「200~300年生」の巨樹で構成される純林に誘導する。
 管理方法の見直しは①巨木林タイプ、②鬱蒼(うっそう)林タイプの2種類。①は、間伐で広葉樹と秋田杉双方を積極的に伐採して幹回り3㍍以上の巨樹が点在する区域を想定。②は間伐で伐採する秋田杉の量を必要最低限にとどめ、幹回り2㍍以上の大木が密生した区域を目指す。
 米代川流域の秋田杉人工林1662㌶から候補区域を検討してきた。木の成長やアクセスの良好さなどを踏まえ、仁鮒地区の2カ所と上小阿仁村内の1カ所、北秋田市内の2カ所の計5カ所を選定した。
 仁鮒の選定区域はいずれも米代西部森林管理署の管轄で、林齢は97年生。1カ所は平均樹高が32㍍、胸の高さの直径が66㌢で、巨木林タイプへの誘導を想定。もう1カ所は平均樹高27㍍、胸高直径36㌢で、鬱蒼林タイプを目指す。
 同管理局はプロジェクトの開始に当たり「秋田スギの美林」の条件として▽米代川流域に位置する▽主な木の平均林齢が150年生以上▽広葉樹の混交が極めて少ない純林──など7項目を整理。該当する天然林に能代市の「仁鮒水沢スギ希少個体群保護林」や「七座山自然観察教育林」などを位置付けている。
 こうした天然林の保護に加え、人工林でも条件を満たし得る区域をつくることで、将来にわたり「美林」が見られる環境を維持したい考え。100年以上にわたる長期の取り組みを通じ、観光資源としてのアピールや、資源量が減少した天然秋田杉に代わる高級材としての供給にもつなげたい考え。
 同管理局計画課の松井章二課長は「長期間にわたり試行錯誤が必要な挑戦的なプロジェクトになるが、国有林としての組織や技術を生かし、しっかりと取り組んでいきたい」と話している。

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