宇部志立第二人生高校男子校が８日、福祉会館で始まった。６０～８０歳代の男性１５人が来年２月まで、家庭科や音楽、図工など４科目全７回の授業を受ける。初回は体育があり、家庭でも実践できる効果的な運動方法を学んだ。 　

　高齢者対象の趣味や健康サロンは女性の参加者が多く、参加しづらいとの男性高齢者の声を基に市の高齢者総合支援課、地域福祉課、保険年金課、健康増進課が合同でプログラムを作成した。定年退職などで他者との関係性が薄れ、こもりがちな男性高齢者の運動機会や新たなコミュニティーづくりが狙い。 　

　体育の授業では、フットサルチーム「ミネルバ宇部」のスタッフ陣を講師に、入念なストレッチの後、チームに分かれてボールを転がすリレーゲームが行われた。初対面で年齢も違う受講生たちは少しずつ打ち解け始めた。 　

　この後、体組成や握力、長座体前屈の測定、立ち上がりテストなどを行い、自身の健康度や体力を確認。椅子を利用して、家庭でも筋力を鍛えられる運動方法を体験した。 　

　伊藤和友さん（７２）は「外に出て運動し、新たに人と出会うために参加した。家庭科の料理や図工が楽しみ」と話した。 　

　授業に先立ち行われた入学式では、島田伸弘校長（健康福祉部次長）が「まず健康で、人とのつながりを保つこと。学びを生かし、家族や友人、地域に広げてほしい」と呼び掛けた。