地域の安全・安心に力を尽くすことを誓った出席者（能代署で）

　「子どもと女性の犯罪被害防止」「特殊詐欺の被害防止」を重点に掲げる全国地域安全運動が11日、始まった。能代署では出動式が行われ、出席者が能代山本地域の安全に力を尽くしていくことを誓い合った。期間は20日まで。

　防犯功労者への表彰伝達式に続いて行われた出動式には、能代山本4市町の防犯協会や防犯指導隊、同署、能代市清助町の愛慈幼稚園から約70人が出席。はじめに同署の菊池茂署長が今年度管内で発生した特殊詐欺の被害が9件・約600万円に上ることに触れ、「大変憂慮すべき事態。警察としては各種活動を通じて住民の安全・安心に寄与していくが、犯罪を根絶するためには地域の皆さんの力が必要不可欠。手を携えながら、犯罪の防止に最善の努力をしていくので、お力添えをお願いする」とあいさつした。
　能代山本地区防犯協会連合会の北林久夫会長は「今回の運動をきっかけに、地域や関係機関の連携を強め、能代山本地区を安心して暮らせる街にしていきましょう」と述べた。
　続いて、同園年長児18人を1日警察官に任命し、代表の田中明莉ちゃん（6）が菊池署長から制服にリボンを着けてもらった。園児たちは「子どもも大人もみんながずっと笑顔で暮らせるように地域の皆さん、お巡りさん、私たちが住む地域の安全と安心を守ってください。パトロールをよろしくお願いします」と呼び掛けたり、鼓笛演奏を披露して出席者を激励した。
　出席者を代表し、能代市防犯指導隊の梶原芳一隊長は「能代署をはじめとする関係機関・団体と連携するとともに、地域住民と一致協力して自主防犯活動に取り組むことを誓う」と宣誓した。
　式終了後、園児のドラムマーチに見送られ、パトカーや青色防犯パトロール車が出動し、地域の防犯警戒に当たった。また、市役所や市内のスーパーでは同園園児や市防犯協会駅前支部、能代署員が啓発活動を行い、地域住民にチラシ入りのポケットティッシュなどを配り、防犯意識の高揚を図った。