終戦の日の１５日、山口市亀山町のサビエル記念聖堂の敷地内で「大聖年平和の鐘」を鳴らす集いが開かれた。教会のミサに参加した人や観光客ら２０人が、平和への祈りを込めて鐘の音を響かせた。　 　

　全国の民間ユネスコＮＧＯが実施している「平和の鐘を鳴らそう！」の一環で、県ユネスコ連絡協議会研修部会（有田幸永部会長）と同聖堂が開催。同所に鐘が設置された２０００年から毎年行っている。 　

　ユネスコが定める「わたしの平和宣言」として「すべての生命を大切にします」「どんな暴力も許しません」など６項目を唱和した。「平和のメッセージ」として、それぞれが一言ずつ思いを語り、鐘を鳴らした。 　

　観光で同聖堂を訪れ、集いに参加したブラジル出身の会社員、ファザーノ・マルセーロさん（５９）＝千葉県船橋市＝は「ウクライナに一刻も早く平穏が訪れるように願って鐘を鳴らした。多くの人が平和を願って共に祈る終戦記念日が日本にあることは素晴らしい」と語った。 　

　有田部会長（３７）は「平和に対する自分の気持ちを口に出し、行動することが大事。頭の上に爆弾が落ちてくるかもしれない状況が５００日以上も続いているウクライナの人々への思いを共有したい」と話した。