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宇部日報社

選定保存技術保持者に認定へ、手縫藁床製作の荒川さん【山陽小野田】

 

わらに針を通す荒川さん(荒川製畳所で)

山陽小野田市厚狭本町の畳職人、荒川有三さん(72)が、文化財保護法に基づく「選定保存技術保持者」に認定される。国の文化審議会が21日、「手縫藁床(てぬいわらどこ)製作」の保持者として認定するよう文部科学大臣に答申した。県内からの認定は、2014年の馬場良治さん(宇部市、建造物彩色)以来2人目となる。

 手縫藁床製作は、畳の芯となる畳床を手縫いで作る技術で、幅30~40㌢に重ねたわらやわらを編んだ菰(こも)を針で縫い、5~6㌢に締め込んで形を整える。動力製造への移行や畳そのものの需要減少に伴い、手縫いで製作できる職人はわずかとされている。

 荒川さんは1969年に厚狭高卒業後、家業の荒川製畳所へ入社。83年に父親の源一さんが「卓越した技能者(現代の名工)」に選ばれたことをきっかけに、手縫いの技術を習得しようと指導を受けるようになった。2013年には自身も現代の名工に名を連ねた。

 これまでに京都市の国宝観智院客殿の畳の入れ替えや国宝大徳寺方丈の畳の修理に関わってきたが、「100点満点の仕上がりと思うことは死ぬまでないだろう」と向上心を持ち続けている。「昔からの技術をここで途絶えさせたくない。畳を敷いている家庭は減ってきているが、畳の表を替えるなど、多くの人に関心を持ってもらえたら」と荒川さん。年1回の講習会を通して、全国の畳技能者の育成にも取り組んでいる。

 文化財保存に必要な材料製作、修理・修得技術のうち、保存の措置を講ずる必要がある「選定保存技術」を選び、技術を保持する個人や団体を国が認定する制度。

 創設は1975年で、今回分を含め選定技術は86件、認定保持者は62人と38団体になった。

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