障害者に活躍の場 動物の食事準備担う

丁寧にニンジンを切る福祉事業所の利用者(和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで)
和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で、動物の食事作りの一部を福祉事業所の利用者が担っている。利用者は達成感が得られ、施設職員も飼育に向き合う時間を増やせる利点がある。障害者の新たな活躍の場として注目されている。
アドベンチャーワールドが、ジャイアントパンダの食べ残した竹幹を使用した竹あかり製作などで以前からつながりがある障害者就労支援事業所「キミト☆ミライ」(白浜町十九渕)と10月に「施設外就労」の契約を結んだ。
利用者が担当するのは、マントヒヒやマレーバクなどの食事準備で、サツマイモやリンゴ、ニンジンなどを包丁で食べやすい大きさに切る。1センチや3センチ角など動物ごとにサイズや切り方が細かく設定されており、飼育職員から指導を受けた。
原則週に3日施設を訪れ、1回1時間~1時間半ほど従事している。
利用者は「難しいけれど、だいぶ慣れてきた。動物に食べてもらえると思うとやりがいがある」「一度、自分の準備した食事を食べている姿を見せてもらって感激した。動物は大好きで、就職にもつながればうれしい」と意欲的。「アドベンチャーワールドで働けると聞いて、事業所の利用を決めた」といった新規利用者もいるという。
「キミト☆ミライ」管理者の西川諭さんは「新しい仕事は大変だけれど、自信も付く。利用者の達成感は大きい。一般就労という次のステップにもつながればいい」と期待している。
アドベンチャーワールドは「大変助かっている。今後もともに成長できる環境づくりに努めたい」としている。
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