宇部日報創刊１１０周年記念の会が１８日、ＡＮＡクラウンプラザホテル宇部で開かれた。政財界、まちづくりや文化・芸術を担う各団体、報道機関などの代表者ら１２６人が出席する中、読者の皆さんに古里を愛し知ってもらう郷土紙としての役割と使命を全うし、改めて古里の発展に尽くしていくことを誓った。 　　

　１１０年の歴史をまとめた映像でスタート。脇和也社長は、創刊の地・宇部を中心とした歴史は、幾多の苦難を乗り越えステップアップしてきたという意味で「雲外蒼天」という言葉が当てはまると述べ、創刊者の紀藤閑之介が創刊号に記した一節「村を知らざるもの果して善良なる村民と云うを得るか」を挙げ、「地域の皆さまに古里を知って理解していただくことが、雲外蒼天の道を歩む基本だと思っている。社是『愛郷至誠』の下、後々、地域に宇部日報があって良かったと言われるよう、これからも全力を挙げて取り組んでいきたい」と決意を述べた。 　　

　来賓のあいさつに続き、乾杯の音頭を取った時事通信社の境克彦社長は「郷土紙があるからこそ地域が発展し、これからも地域住民の幸せをつないでいく存在になることを心に刻んでほしい」と述べ、グラスを掲げた。 　　

　コロナ禍での久しぶりの祝宴とあって、出席者はアクリル板越しではあったものの、食事をしながらの歓談を楽しんだ。市内出身のピアニスト、尾形大介さんのピアノ演奏にも聞き入っていた。