全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

北羽新報社

日本海中部地震から38年 能代山本各地で訓練

県民防災の日に合わせ、能代市役所で防災訓練を展開

 「県民防災の日」の26日、能代山本各地で大地震の発生を想定した訓練が繰り広げられた。多大な被害を出した日本海中部地震から38年を迎え、自治体や関係機関、地域住民などは災害対策本部の運用や津波からの避難、火災防御といった多彩な取り組みを展開。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、例年より規模を縮小し工夫を凝らしながら身を守る手段や協力態勢などを考え、有事の際の動きを改めて確認していた。

 県民防災の日は、昭和58年5月26日正午ごろに発生し県内で83人(うち能代山本で57人)が犠牲になった日本海中部地震の記憶を後世に伝え、防災体制を強化していこうと県が制定。毎年、県内の沿岸部を中心に市町村で防災訓練が行われている。
 能代山本ではこの日、新型ウイルス感染防止対策として例年よりも規模を縮小した上で防災訓練が展開された。能代市では2部構成で市総合防災訓練を実施し、市や消防、松長自治会の住民を合わせて約250人が参加。第1部は市役所が会場で、午前10時に日本海を震源とするマグニチュード8・7の地震が発生し、同市能代地域で震度6強の揺れを観測、大津波警報が発表されたと想定した。
 庁内放送が流れると、自衛消防隊の誘導で職員たちが屋外に避難。斉藤市長を本部長とした災害対策本部の設置・運用訓練も実施し、テレビ会議システムを活用して二ツ井町庁舎と連携、情報収集や災害対応の指示を行った。
 災害対策本部には被害状況や住民の避難状況、高齢者施設からの支援要請など次々と寄せられた情報がホワイトボードに書き込まれ、それに応じて適切な対応を指示、会場には本番さながらの雰囲気が漂っていた。さくら庭で消火器を使った訓練も行った。
 また、第2部は大雨によって米代川やその支流が増水し、水位のさらなる上昇が予想されると想定。二ツ井公民館、桧山地域センター、松長自治会館の3カ所で避難所開設訓練を実施した。
 このうち、分散避難を想定した松長自治会館の訓練には松長自治会自主防災組織が避難者役として参加。新型ウイルスの感染拡大を防ぐため、受け付け時に検温や手指消毒を行った。また、同会館には出入り口が2カ所あり、発熱している役の住民に対しては他の住民とは別の入り口から入ってもらうように誘導し、待機する部屋も分けた。
 同自治会の加藤実会長(73)は「コロナ禍であっても災害はいつ起こるか分からず、こういった訓練は非常に大事。災害があった時は隣近所で力を合わせて対応しなければならないが、コロナの影響で付き合いが少なくなっており、よりコミュニケーションを図ることが重要になっていくと思う。今回の訓練をしっかり生かしていきたい」と話した。
 市総務課防災危機管理室の皆川友紀室長は「実際に災害が発生した際にとまどいが生じないように、職員1人ひとりが適切な動きを身に付けていかなければならない」としたほか、コロナ禍での避難所運営について「昨年度から避難所マニュアルを改訂しながら訓練を行っており、徐々に慣れてきている。今後も訓練を繰り返し、少しずつ課題を解消していく必要がある」と語った。

関連記事

芽室に新たな観光コンテンツを 食や農業のモニターツアー実施

 芽室町の新たな観光コンテンツの構築を目指したモニターツアーが24日、芽室町坂の上の「とかち芽室の百笑farm(ファーム)」で開かれた。町内で農業、飲食、観光業に携わる有志らを中心に企画。知り合い...

荘内日報社

酒田港 基地港湾に指定

 遊佐町沖、酒田市沖で進む洋上風力発電の事業化に向けて国土交通省は26日、酒田市の酒田港を港湾法に基づく「海洋再生可能エネルギー発電等拠点港湾(基地港湾)」に指定し、酒田港港湾管理者の吉村美栄子県知...

宇部日報社

地元の歴史や名所歌う「今昔かるた」 埴生小・中の図書館ボランティアが制作..

 「埴生祇園 1100年の古(いにしえ)より」。山陽小野田市埴生地区の歴史や文化、名所を歌った「埴生今昔かるた」が、埴生小・中(東原秀一校長、265人)の玄関奥の大階段に飾られ、児童や生徒たち...

「元気で大きくなって」 ウミガメ放流、児童ら見守る 奄美海洋展示館

 鹿児島県奄美市名瀬の奄美海洋展示館は25日、飼育していた6歳のアオウミガメを放流した。2017年夏に大浜海浜公園でふ化後、陸で衰弱していたところを保護された個体。遠足で同館を訪れていた奄美小学...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク