羅臼小沿いの花壇で昨年実施した試験植栽の様子（羅臼町役場提供）

町は１５日まで、「知床羅臼ＧＡＲＤＥＮＰＲＯＪＥＣＴ（ガーデンプロジェクト）」の事業費３８０万円をふるさと納税を活用して集めるクラウドファンディングを実施している。国道３３４号沿いと改修中の町民体育館の花壇にハマナスなどを植えるもので、町女性団体連絡協議会と羅臼漁協女性部、町商工会女性部でつくる「知床スミレ・エコプロジェクト」が町と共に取り組む。

　国道３３４号沿いの町立羅臼小学校に設置されている全長約１２０㍍の花壇は、エゾヤマザクラなどが植えられていたが、エゾシカによる食害や潮風による風害、塩害で定着しなかった。今回に先駆けてここで植栽活動を行ってきた町内の女性サークル「Ｊｏｉｎ―Ｒａｕｓｕ美活塾」（田中郁子会長）の経験を生かそうと、同サークルと連携した取り組みを行う。

　２カ所の花壇には、試験植栽で食害や風害、塩害に比較的強いハマナスやノリウツギ、アメリカアジサイといった多年草を植え、除草などの維持管理を行う。知床スミレ・エコプロジェクトの野祥子さん（６４）は「羅臼でも華やかな木花が育つんだということを証明し、新たな魅力として感じてもらうことを期待しています」と寄付を呼び掛けている。

　寄付はふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の専用サイトから。返礼品は町特産のウニの折り詰めやクルーズ船の乗船券などから額に応じて選べるが、返礼品のない支援も可能だ。寄付は３日現在、１０３万７０００円だが、達成次第終了する。