全国郷土紙連合

全国11新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

安平の吉田牧場、競走馬の生産終了 テンポイントなど名馬を輩出

競走馬の生産を終了する吉田牧場の吉田代表。期待の競走馬に手をやり「これからが楽しみ」と話す

 1977年に春の天皇賞と有馬記念を制したテンポイントなど数多くの名馬を輩出した安平町の「吉田牧場」(早来富岡)が、競走馬の生産を終了することを明らかにした。代表を務め、元騎手でもある吉田晴雄さん(76)の高齢による体力の衰えや後継者不在、4月に発生した火災で繁殖用の牝馬が全て焼死したこともあって、決断に至った。

 吉田牧場は1897(明治30)年に現在の場所で創業し、国内有数の120年余りの歴史を誇る。主な生産馬には1966年桜花賞馬のワカクモ、その産駒で「流星の貴公子」と呼ばれて人気を博したテンポイント、障害重賞5勝のキングスポイント、95年の香港国際カップなどを制したフジヤマケンザンがいる。30年ほど前の最盛期だった頃は100頭くらいの馬がおり、「サラブレッドも増えたが、全く駄目だった年もある」と懐かしそうに振り返る。

 しかし、近年は代表自身が持病を抱え、頭数を減らしていた。さらに今年4月2日には火災で木造2階建て厩舎(きゅうしゃ)が全焼。中にいた繁殖用の牝馬5頭が焼け死んだ。「家から少し離れている場所にあって、駆け付けた時には柱もなくなっていた。残ったのは屋根の鉄板とボルトだけだった」と複雑な思いを語り、「私も年だし、病気も持っている。いいところじゃないかな」と踏ん切りを付けた。

 現在競走馬として育てている5頭の1歳馬のうち、4頭はサマーセールとオータムセールに上場し、残る1頭は吉田牧場の所有馬として美浦(茨城県)の菊川厩舎に預ける予定。功労馬として繋(けい)養するアブクマポーロやスティールキャストなど4頭は「最後まで面倒を見る」ことにしている。

 吉田代表は、巣立った1歳の競走馬たちが「走る姿を夢に描きながら、これからの老後を楽しみたい」と優しい笑顔を見せる。

関連記事

荘内日報社

庄内砂丘産アサツキPR 12―18日 東京・銀座でフェア初開催

 庄内砂丘特産のアサツキをPRしようと「食の都庄内」ブランド戦略会議と「庄内まるごと届け隊」推進協議会は、東京・銀座で初の「あさつきフェア」を開く。期間は12日から18日までの1週間。銀座の飲食店に旬の...

帯広・いただきますカンパニー 道産業貢献賞 農業・農村振興功労者

 農村ツアーや食育事業を展開する「いただきますカンパニー」(帯広市、井田芙美子社長)が、今年度の北海道産業貢献賞(農業・農村振興功労者)を受賞した。農業と消費者の距離を縮めようと活動し13年、メイ...

東三河に春を呼ぶ「豊橋鬼祭」開幕 青鬼が出動

 国重要無形民俗文化財「豊橋鬼祭」が10日、豊橋市八町通3の安久美神戸神明社で始まった。厳しい寒さの中、裃(かみしも)姿の氏子と青鬼が「アオーッ!アオーッ!」と威勢のいい掛け声とともに出動し、町内を...

国学院が連覇達成 宮古島大学駅伝 2位順天堂、3位青学

 宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(主催・同実行委員会)が9日、市陸上競技場を発着点とした6区間82・0㌔で行われ、国学院が最終区で順天堂を逆転し、4時間8分38秒で2連覇を達成した。2位は28秒差...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク