ヒヌマイトトンボ代替生息地近くの漂流ごみ清掃
川岸のごみを回収する参加者(中川河口周辺で)
NPO法人うべ環境コミュニティー(浮田正夫理事長)が8日、宇部市厚南妻崎開作の中川河口周辺で清掃活動を行った。同所の近くにある湿地は、絶滅危惧種に指定されているヒヌマイトトンボの生息代替地。市自然保護協会、地域の環境衛生連合会の会員ら29人が参加し、環境保全のために汗を流した。 ヒヌマイトトンボは、体長3㌢程度の小さなトンボで汽水域のヨシ原に生息し、6月末から7月にかけて発生のピークを迎える。生息地を守るため、市自然保護協会が地元の環境団体と協力して定期的な草刈り、清掃、トンボの幼虫・成虫の個体数の調査などを実施している。 昨年12月の清掃時、同コミュニティーのメンバーが、湿地に隣接する川岸に、大量のごみが堆積しているのを発見。今回の清掃は、同エリアのごみ取りを中心に行った。 川岸は、十数年の間に漂流し蓄積したペットボトルや空き缶、瓶、プラスチック容器などで埋め尽くされていた。参加者たちが手で拾い集めて分別し、約3時間作業。45㍑の袋200袋分のごみを回収した。 浮田理事長は「家庭ごみや近隣の事業所のごみなど、ポイ捨てによってたまったごみの量に驚いた。住民らに呼び掛け、身近な自然環境への意識を変えていきたい」と話した。
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