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長野日報社

多種多様の昆虫食文化 伊那市創造館

伊那谷と東南アジアを中心に昆虫食文化を紹介

 伊那谷と東南アジアを中心に昆虫食文化をまとめた企画展「大昆蟲食博」が、伊那市創造館で開かれている。伊那谷と関わりの深い▽イナゴ▽ザザムシ▽蜂の子▽蚕―をはじめ、多種多様の昆虫食を紹介。食糧危機の解決法や宇宙食の一つとして昆虫食の新たな可能性も伝えている。5月7日まで。

 「伊那谷の昆虫食はそれぞれ文化の成り立ちが違うのが面白い」と捧剛太館長。それぞれの特徴をパネルで説明している。

 近代の日本経済を支えた製糸業、養蚕業に欠かせなかった蚕は「蚕の一生に伴う副産物はほぼすべて無駄なく、さまざまな用途に使われた」といい、卵の殻を集めて枕を作り、サナギは食用や油、脱皮殻は漢方薬、ふんは歯磨きなどに利用。一方、有人火星探査計画に向け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は蚕を宇宙食の一つとして提唱。飼育のしやすさなどの長所から宇宙滞在時のタンパク源として考えているという。

 東南アジアの昆虫食では、タランチュラやサソリ、タガメなどカンボジアで売られている昆虫を中心に展示。素揚げにして味わうのが一般的といい、捧館長の食レポートとともに実物を並べている。その中でコオロギは食糧危機を解決する手だての一つとして期待され、同国やタイで養殖が盛ん。欧米では粉状にし、パスタにするなど開発が進められているという。

 捧館長は「昆虫食文化を受け継ぎ、生活の一部としてきた伊那谷。世界では食糧危機の解決法として活路を求めており、未来につながる視点も紹介している。今後、展示パネルを徐々に増やしていく」と来館を呼び掛けている。

 県内を中心に採集したチョウの標本も展示している。

 3月21日午後1時30分から、シンポジウムを同館で開催。立教大文学部の野中健一教授と信州大農学部の松島憲一准教授による講演などを行う。

 開館時間は午前10時~午後5時。入場無料。休館日は火曜日、祝日の翌日。問い合わせは同館(電話0265・72・6220)へ。

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