収穫しながら米の味や水分「見える化」 スマート農業を実演
収穫しながら水稲の食味・水分を測定するコンバイン。約130人が見学した
長野県や伊那市、信州大学、JA上伊那などでつくる「信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム」は11日、同市東春近の農事組合法人田原の管理ほ場で、複数のセンサーを搭載し、水稲の食味や水分を測定しながら刈り取るコンバインの実演会を開いた。全県から農業者や農政担当者ら約130人が参加し、性能や効果を確かめた。
コンバインのタンク内にたまった穀物に光を照射。透過した光を分析し、米のおいしさに関係するタンパクと、水分の含有率を算出する。数値は運転席の画面に表示されるほか、営農支援システムへ自動的に記録される。
米はタンパク含有率が低い方が良く、実演会で県の担当者は「品質のいいものは有利販売につなげられる」。水分に関しては「含有率によって最適な乾燥ができ、乾燥に伴う燃料費の削減や品質の向上が期待できる」と、「見える化」の利点を説明した。ほ場内の食味・収量のばらつきをメッシュ(網目)表示することも可能で、次年度のほ場改善に役立てられるとした。
コンソーシアム(共同事業体)による実演会は今回で3回目。この日は自動運転トラクターの実演や、営農支援システムの説明もあった。
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