災害時に水を運ぶ自転車、改良の意見交換

開発した自転車について説明する服部教授(左から2人目、山口大工学部で)
静岡県立静岡文化芸術大デザイン学部の服部守悦教授が12日、山口大工学部を訪れ、被災時の生活を支える自転車を披露した。足元に20㍑入りのポリタンクを置ける荷台を設けたもので、津波避難時の自転車活用などを研究している山口大大学院の村上ひとみ准教授から意見を仰いだ。 断水時などに一度で20㍑もの水を楽に運べるのが大きな特徴。一般的なシティーサイクルのタイヤより小さな16インチのタイヤを用いるなどして重心を低くし、地面から約20㌢の高さに荷台があるため、載せる負担が少ない。台車代わりにも使える。 2017年の自転車活用推進法の施行を背景に、浜松自転車協会と共同で開発。被災時の車の渋滞に鑑み、東日本大震災の被災者の声を聞き、昨年の7月豪雨後には給水所でつらそうに水を運ぶ女性たちの姿を目の当たりにした。 現在、改良型の開発に取り組んでいるため、送水管の破断で1カ月以上も断水した周防大島町で意見を聞こうと来県。都市防災などを専門とする村上准教授の「津波避難における移動手段と自転車活用に関する研究」を知り、工学部にも立ち寄った。 試乗には村上研究室の学生4人も参加。「安定している」「20㍑も運んでいる実感がない」など好印象を得た。通常の自転車の前・後部に各10㍑を積んだ時との差も実感。服部教授はノーパンクタイヤの採用など改良型への課題も口にした。 村上准教授は「被災時は車に頼りがちだが、燃料が必要になるし、渋滞も発生して道路が使えないこともある。通常時を含めた自転車活用ネットワークの整備を進める中で有効性は高い」と太鼓判を押した。 服部教授は自動車メーカーのスズキで30年間、車のデザインに携わり、数々の受賞歴を持つ。「日常生活の中でも荷物を運ぶシーンはある。デザイン性を含め、普段使いの自転車としての活用も考えられる」と話した。
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