「クマノザクラ」標本木 樹木医が保全整備

「クマノザクラ」標本木の周囲を整備する矢倉寛之さん(古座川町池野山で)
和歌山県古座川町池野山にある「クマノザクラ」標本木の保全整備が進められている。作業に当たっている樹木医の矢倉寛之さん(37)=古座川町長追=は「学術的価値のある世界に1本しかない木」と木の長生きを願い、周囲の雑木処理などに取り組んでいる。
昨年の町議会9月定例会で、保全費として91万5千円を可決。矢倉さんは、標本木の成長を妨げる周囲のシイ、カシなどの木を伐採したり、木に絡まったツタを除去したりしている。今後、土砂崩れ防止のための整備をし、周囲を柵で囲む予定。地元の高池小学校の児童たちが作る看板も設置する。
約100年ぶりに新種と判明した「クマノザクラ」は町の花になっている。矢倉さんによると、今年は暖冬だったため、花が咲くのは早い見込みで「3月上旬には満開になるのでは」と話している。
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