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長野日報社

中尾歌舞伎、稽古に熱 春季定期公演29日 長野県伊那市長谷

公演に向けて稽古に励む演者たち

 長野県伊那市長谷に伝わる伝統芸能「中尾歌舞伎」の春季定期公演が29日、長谷中尾の「中尾座」で開かれる。演目は「奥州安達原三段目 袖萩祭文の段」。平安時代後期を舞台に、武士勢力の対立に巻き込まれて引き裂かれる家族の悲哀を描く。中尾歌舞伎保存会は公演に向けて稽古に打ち込んでいる。

 中尾歌舞伎の由来は江戸時代にさかのぼるとされ、戦禍などを受けて風化するも住民らの努力によって復活。同市の無形民俗文化財に指定されている。保存会は現在、市民ら35人余で活動。今回の公演には保存会メンバーを中心に小学2年生から70代まで8人ほどが出演する。

 物語は、父・平傔丈直方に背いて敵方の男と駆け落ちした娘・袖萩が時を経て、自身の子どもと一緒に実家を訪れる。その時、傔丈は仕える主人が行方不明になった責任を問われて切腹を控える身だった。家族がつらい再会をする一方で、傔丈の命を狙う敵対勢力が袖萩に近づく。

 前半は家庭に政治が持ち込まれることで対立せざるを得なくなった親子の悲劇が見どころの一つ。後半は源氏と平氏の争いを背景に武士たちの掛け合いが展開する。

 18日夜には通し稽古が行われ、役者たちが本番さながらに演技。指導の声に耳を傾けながら所作やせりふを確かめていた。傔丈役の御子柴知さん(75)=長谷非持山=は本格的な出演は初めてといい「一世一代の大芝居と思って頑張りたい」と抱負を語った。

 代表の中村徳彦さん(64)は「ほぼ新しいメンバーで行う。前半は悲しい親子3代の物語、後半は武士の勇ましいやりとりがある。ぜひご覧いただきたい」と話していた。

 開幕は午後1時30分。中尾座での観覧受け付けは既に締め切ったが、会場に来られない人向けにパブリックビューイングを道の駅南アルプスむら長谷と伊那公民館で行う。インターネット配信もする。

 問い合わせは、長谷公民館内の信州伊那中尾歌舞伎後援会事務局(電話0265・98・2009)へ。

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