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北羽新報社

ハタハタの漁獲量さらに厳しく 秋田県が来期以降の予測示す

来期の漁獲量に厳しい予測が示されたハタハタ資源対策協(秋田市内で)

 漁業関係者で組織する県ハタハタ資源対策協議会は26日、秋田市内で開かれた。5年漁期(昨年9月~今年6月)の漁獲量は、1月時点で沖合・沿岸計109㌧にとどまり、自主禁漁が明けた平成7年漁期以降で最少となることが確実な情勢。昨年2~9月に本県沖で行った仔稚魚の採捕調査では0歳魚が皆無、1歳魚も少なく、県は、来期以降はさらに厳しい漁獲量が見込まれるとの予測を示した。

 5年漁期の漁獲量は、1月時点で沖合16㌧、沿岸93㌧。沖合漁は6月まで水揚げできるが、漁業者は狙いをほかの魚種に切り替えており、増加は見込めない状況。自主禁漁明け以降で最少だった平成7年(143㌧)をさらに下回ることが確実となった。
 例年なら11月から本格化する沖合の底引き網漁は低調に推移。産卵で接岸する季節ハタハタを取る沿岸漁は、昨年12月10日に八峰町と能代市、男鹿市で初漁を記録したが、その後は伸び悩んだ。男鹿南部から県南の港ではほとんど水揚げがなく、地域で偏りも顕著だった。
 同協議会は3年漁期から水揚げ日数を制限する資源保護を続けているが、沖合・沿岸とも水揚げ日数の上限を大きく下回った。県北の沿岸漁の上限は12日間に設定したが、刺し網は岩館5日間(上限比42%)、八森8日間(同67%)、定置網は岩館7日間(同58%)、八森3日間(同25%)、能代4日間(同33%)。沖合の底引き網漁は全県で上限を22日間としたが、水揚げ日数にカウントできたのはわずか3日間(同14%)だった。
 本県の漁獲量は自主禁漁明け後に徐々に増加したが、最多だった同16年漁期(3055㌧)を境に減少傾向。県水産振興センターは、ハタハタ資源量には15年ほどの期間で増加と減少を繰り返すサイクルがあるとみており、近年の不漁はこの資源循環の「谷底の時期」に当たるためと推測。さらにここ数年は温暖化により水深が浅い場所で海水温の上昇が確認されており、冷たい水を好むハタハタの稚魚がうまく育っていない可能性を指摘する。
 昨年2~9月に能代~由利本荘沖で県が100回ほど行った採捕調査では、0歳魚がまったく網に掛からず、1歳魚の数も少なかった。将来の水揚げとして期待される若いハタハタが少ない結果を受け、センターは「来期以降の漁獲量はさらに厳しくなることが予測される」とした。
 協議会委員で、底引き漁業者の加賀谷弘・県漁協組合長(69)=八峰町=は「『県民魚』が遠い存在になってしまうかもしれない。資源保護の在り方は岐路に立たされている」と話した。協議会は、5年漁期の検証を踏まえて秋にも次期資源管理計画を策定する。加賀谷組合長は「具体的な協議はこれからだが、海岸に漂着したブリコのふ化放流を推進するなど、できることからしっかりやっていかなければならない」とした。

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