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北羽新報社

JAXA、能代ロケット実験場の真空燃焼試験棟再建へ

真空燃焼試験棟の建屋の撤去作業などが行われている現場(能代市浅内の能代ロケット実験場で)

 昨年7月にイプシロンSロケット第2段モータの地上燃焼試験中に爆発事故が発生した能代市浅内の能代ロケット実験場の真空燃焼試験棟について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は検討チームを立ち上げて再建に向けた計画を進めていることが、26日の市観測ロケット協力会で報告された。JAXAは以前と同等以上の設備を整える方針で、早ければ7年度からの着工を目指したいとしている。

 同実験場の真空燃焼試験棟は昭和57年に完工。長さ10㍍、直径3㍍、総重量30㌧、推力150㌧までの固体ロケットモータの燃焼試験を行うことが可能で、国内では固体ロケットモータでこれほど大規模な真空燃焼試験が実施できる場所は能代だけだった。
 爆発事故後は、崩れ落ちそうな屋根や外壁を撤去して安全を確保。現在は更地にするため、建屋などの撤去作業が行われ、今年夏までには完了する見込み。
 JAXA宇宙科学研究所では、事故発生を受けて設備再建のための検討チームを立ち上げ、関係者へのニーズ調査などを進めるとともに、開発中の事業への影響や将来の小型深宇宙探査機などでの設備利用も視野に入れ、復旧計画を進めているとした。
 規模が大きいことを踏まえて再建は段階的に進めており、建屋の復旧に関しては今年度補正予算で設計費が措置され、来年度政府予算案でも工事費の一部が措置されているという。市観測ロケット協力会で説明に当たった同研究所科学推進部計画マネージャの立川誉治氏は「試験設備についても引き続き予算措置をお願いし、早ければ2025年度からの工事着工を目指してわれわれも進めていきたいと考えている」と述べた。
 再建は同じ場所を予定しており、数年以内の完成を目指している。一からの設計となるため、最大の強みである固体ロケットモータの大規模な真空燃焼試験が実施できることを前提とした上で、将来のさまざまな開発に寄与するため、これまでよりもより優れた設備にしたいとし、立川氏は「これまで以上に県や能代市と一体となって協力し、『能代に能代ロケット実験場あり』となれるように取り組み、地域の活性化にもつなげていきたい」と語った。
 再建に向けて計画が進められていることを受け、斉藤市長は「心配していたが、きょうのJAXAの説明を聞いて万全な措置を取ることが分かり安心した。再建に向けたJAXAの哲学も知ることができ、今後に期待している」と話した。

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