落花生といった芽室町特産の食材などをふんだんに使ったフィナンシェドーナツをテークアウトで販売する菓子店「Melanger Labo.(メランジェラボ)」が25日、芽室町内の三浦商店(三浦洋光、三浦啓太郎共同代表)の事務所前(東1ノ2)に開店する。啓太郎代表は「町の農業と商業が連携した取り組みを民間でできたことはうれしい」と話し、来店を呼び掛けている。
芽室の商農が連携し、完成したドーナツをPRする(右から)三浦啓太郎代表と藤井代表
菓子店は同社の新事業。店名の「メランジェ」とはフランス語で「混ぜ合わせる」を意味し、啓太郎代表は「農業の町である芽室だからこそ、農家との連携が実現できる箱をつくりたい」と菓子店を計画してきた。今回は、町内事業者を対象とした町の「新分野進出等支援補助金」を活用し、事業を展開する。
同店が提供するのは「フィナンシェドーナツ」。一般的なドーナツより、バターを多く使い、しっとりとした食感が特徴。材料のアーモンドプードルの代替に芽室産落花生からできた「ピーナツパウダー」を使用したことで、一気に芽室らしい商品になった。
啓太郎代表は農家との連携を模索する中で、町内落花生生産者で「メムロピーナッツ」(藤井信二代表)に協力を依頼。町内の飲食店「カルム」が監修した。
売り出すフィナンシェドーナツはプレーン(320円)、チョコ、ホワイトチョコ(350円)の3種類。商品開発から協力する藤井代表(41)は「芽室産の落花生、道産の小麦、酪農家のバターを使用しており、農家を応援する思いが結集した商品」と強調する。
また調理を担当するのはいずれも子育て中の、町内農家の白川実栄さん(41)と帯広市の会社員小谷みのりさん(33)。「子育て中のお母さんたちも挑戦できる環境づくり」も同店が目指す姿だといい、2人は「自分の夢がふくらんだ」と笑顔で調理場に立つ。
同店は移住・定住促進のきっかけづくりも目指している。啓太郎代表は「芽室で働く環境づくりを進めたい」とし、今後はイートインのできるスペース設置も目指すという。
営業は月、火、金、土曜日の午前11時~午後2時。25日は60個を目安に販売する予定。詳細は同店のインスタグラムへ。
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