外来カミキリから梅守る 被害発見で懸賞金

クビアカツヤカミキリの成虫(県提供)
和歌山県みなべ町農業士会は、梅などバラ科の木を枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害を見つけた人に懸賞金を出す取り組みを始める。
みなべ町は日本一の梅産地として知られる。梅の木が多く、実際に被害が出れば、一気に広がってしまうのではないかと心配しているという。昨年秋から検討を始め、いまは金額など詳細を詰めている。町やJA紀州が協力する。
懸賞金は、フラス(幼虫が排出する木くずとふんの混ざったもの)を見つけた人に出す。対象範囲は町内で、成虫は対象外。内容が固まれば、町広報にチラシを入れるという。
農業士会の月向雅彦会長(62)は「被害はいつ、どこで出てもおかしくない。定着してしまう前に、という思いから考えた。早期の発見、駆除が一番の方法だと思う」と話している。
クビアカツヤカミキリの成虫は、春から夏にかけて活動し、木の幹や樹皮の割れ目に産卵する。木を食害するのは幼虫で、木の中で1~3年成長する。サクラやスモモも枯らす。
県内での被害は、2019年11月にかつらぎ町で初めて確認された。以降、紀ノ川筋の市町で拡大。23年5月には御坊市でも見つかり、県によると同年11月末時点では御坊・日高にある3市町の計36カ所の106本で被害が出ている。
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