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紀伊民報社

目指せ特産、幻の高級魚 スマの養殖に挑戦

「全身トロ」と称されるほどおいしいスマ(いずれも新庄漁協提供)

 和歌山県田辺市の新庄漁協(橘智史組合長)は、「幻の高級魚」とうたわれるスマ(サバ科)の養殖に挑戦している。地域の新しい特産を育てることで水産業を盛り上げようと、試行錯誤しながら取り組んでいる。

 同市新庄町にある養殖場。直径12メートルのいけすの中を、スマの群れがぐるぐると泳ぎ回っている。橘組合長が餌を投げ込むと、びちびちと水面を跳ねながら、次々と食事にありついた。
 スマは小型のマグロ類で、「ヤイトガツオ」とも呼ばれる。「全身トロ」と称されるほどの美味で知られるが、漁獲が少なく市場にはほとんど出回らない。
 新庄漁協がスマの養殖を始めたのは、昨年の夏から。ただ、1年目は稚魚が途中で大量死してしまう試練に見舞われ、当初いた約2千匹のうち、半年後に出荷できたのは400匹ほどだった。
 今年も7月上旬、約2千匹の稚魚をいけすに放して養殖を開始。成育は今のところ順調で、餌となるイワシや配合飼料を1日計250キロ与えている。開始時の大きさは体長8センチほどだったが、現在は体長30~40センチ、重さ700グラムほどまで成長。1キロ超をめどに、11月中旬から出荷を始める予定だという。
 水産業を取り巻く環境は厳しい。漁獲量は減り、後継者不足も深刻だ。その立て直しに向け、田辺市は2020年度から2年間かけて、各種事業の見直しや新規事業の検討をするための調査を実施。「天然資源依存型の漁業」から「つくり育てる漁業」への転換を図ろうと、新たな養殖事業を支援する補助金制度を22年度に創設した。
 新庄漁協の取り組みはその制度を活用したもので、漁業者の所得向上や担い手の確保、水産振興や観光振興につなげていきたいという。
 橘組合長は「いろんな人が協力し、楽しみにしてくださっている。なんとか軌道に乗せて、地域の新しい特産にしていきたい」と話している。

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