
今年で最後の開催となった雄島花火大会。夜空を彩る約1500発が来場者を楽しませた(八峰町八森で)
第37回雄島花火大会は20日夜、八峰町八森の中浜海岸で開かれた。昭和62年に始まった日本海の夜空を彩る花火大会だが、実行委員会の会員の高齢化などを受けて37年目の今年が最後の開催となった。約1500発の打ち上げ花火が日本海に浮かぶ雄島や水面を照らし、大勢の地元住民が夜空を見上げて行く夏とフィナーレを惜しみながら光のショーを楽しんだ。
雄島花火大会は、旧八森町の中浜地区の住民でつくる「中浜ひとつ森会」が町おこしイベントの一つとして昭和62年に初開催。町の将来の担い手である子どもたちに夢を与え、郷土を誇れる人に成長してほしいとの思いを込めた。翌年から実行委を組織して継続してきた。
海に浮かぶ孤島から打ち上げる珍しい花火大会は八峰町の夏の風物詩として定着。新型コロナウイルス感染拡大の影響で令和2年に初めて中止し、3年もコロナ禍で開催を見送り、昨年復活した。
実行委は昭和62年に始めた時のメンバーを中心に現在も準備に当たり、若い世代も加わっているが会員約30人のうち8割が60、70代と高齢化が進んでいた。花火大会を引き継いでもらえる団体を模索したが見つからず、今年限りで終了することを決めた。
今回は15日に実施予定だったが、強風のため20日に延期。当初計画していた太鼓演奏のオープニングセレモニーは中止し、屋台は縮小して出店した。
好天に恵まれたこの日は午後8時に打ち上げを開始。速射連発花火(スターマイン)で始まり、4号玉や5号玉、7号玉をはじめ1尺玉や海上スターマインなどを次々に披露した。白神山地の世界自然遺産登録から30周年の節目を祝う花火、人気アニメの主題歌や流行のJポップなどに乗せて打ち上げる花火もあり、来場者を楽しませた。
約1時間の打ち上げは見応え十分。用意されたプログラム終了後、サプライズで1尺玉を打ち上げて大会を締めくくった。
地元住民らは光の大輪が咲く夜空を見上げ、行く夏とフィナーレを惜しみながら思い出に残る一夜を過ごした。
実行委の鎌田勝会長(72)は「最後に盛大に打ち上げることができ、たくさんの人に雄島花火大会を楽しんでもらえて良かった」と話した。
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